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社長は社会保険に入れない?加入できないケース・役員報酬・未加入リスクを解説

更新日:2026.08.26

「社長は社会保険に入れないのでは?」「一人社長でも健康保険や厚生年金に加入する必要がある?」と疑問に感じる経営者は少なくありません。

結論からいうと、社長だから社会保険に入れないわけではありません。株式会社や合同会社などの法人は原則として健康保険・厚生年金保険の適用対象となり、代表取締役や一人社長であっても、会社の経営に継続的に関与し、その対価として役員報酬を受け取っていれば社会保険の被保険者になるのが原則です。

一方、役員報酬が0円である場合や、名目的な役員で経常的な労務提供がない場合などには、社長でも社会保険に入れないことがあります。また、「社会保険に入れないケース」と「本来は加入義務があるのに社会保険に入っていないケース」はまったく異なるため注意が必要です。

この記事では、「社長 社会保険 入れない」と検索している方に向けて、社長の社会保険の加入条件、役員報酬0円・低額報酬の場合の考え方、未加入リスク、国民健康保険・国民年金との違い、加入手続きまで詳しく解説します。

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社長は社会保険に入れない?法人の社長は原則として加入対象

「会社員は社会保険に入れるが、会社を経営する社長は社会保険に入れない」と考えている方もいます。しかし、法人の社長も一定の条件を満たせば健康保険・厚生年金保険の被保険者になります。

むしろ、法人を設立して役員報酬を受け取りながら継続的に経営を行う社長の場合、本人の意思で「社会保険に入らない」という選択をすることは原則としてできません。

なお、ここでいう「社会保険」は、主に法人で加入する健康保険と厚生年金保険を指します。雇用保険や労災保険は社長に対する適用ルールが異なるため、分けて考える必要があります。

代表取締役や一人社長も健康保険・厚生年金に加入できる

日本年金機構によると、常時従業員を使用する法人事業所は、事業主のみの場合を含めて健康保険・厚生年金保険への加入が法律上義務付けられています。

IDEMAE編集部

つまり、社員を何十人も雇っている企業だけでなく、代表取締役一人だけで経営している法人も対象になり得ます。

そのため、「従業員がいないから一人社長は社会保険に入れない」という理解は正確ではありません。社長一人で経営し、会社から役員報酬を受け取っている場合は、一般的に健康保険・厚生年金保険の加入対象となります。

社会保険では、法人が適用事業所に該当するかだけでなく、社長本人について被保険者資格があるかも確認します。

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「会社が適用事業所になること」と「社長本人が被保険者になること」は別

社長が社会保険に入れるか判断するときは、次の2段階に分けて考えると理解しやすくなります。

  • 会社が健康保険・厚生年金保険の適用事業所に該当するか
  • 社長本人がその会社に「使用される者」として被保険者になるか

法人事業所は原則として強制適用事業所ですが、それだけであらゆる役員が自動的に社会保険へ加入するわけではありません。

IDEMAE編集部

日本年金機構は、新規加入に必要な書類の案内において「被保険者となる者がいない場合(無報酬の役員しかいない場合等)」は適用事業所の要件を満たさず、適用を受けられないとしています。

例えば、一人会社で社長の役員報酬が0円、ほかに被保険者となる従業員もいない場合は、法人を設立しただけで社長本人が社会保険へ加入できるわけではありません。一方、従業員がいて会社自体は適用事業所になっているものの社長だけが無報酬なら、会社の社会保険加入と社長本人の被保険者資格を分けて考える必要があります。

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社長の社会保険加入は労務提供と役員報酬の実態から判断される

社長が社会保険に入れないかどうかを考えるうえで、特に重要なのが「実態」です。厚生労働省は2026年3月18日、法人役員の健康保険・厚生年金保険の被保険者資格について改めて考え方を示しました。

法人役員については、主に

  • 法人の経営への参画を内容とする経常的な労務提供があるか
  • その業務の対価として法人から経常的に報酬を受けているか

を基準として、個別具体的な実態から総合判断するとされています。

そのため、登記簿上の肩書きだけでは判断できません。実際に経営判断や指揮監督を行っているか、会社業務へ継続的に関与しているか、その対価として役員報酬を受け取っているかなどが重要です。

「社長 社会保険 入れない」という疑問に対する基本的な答えは、「肩書きではなく、労務提供と報酬の実態によって判断される」と理解するとよいでしょう。

社長が社会保険に入れない・加入対象外になるケース

法人の社長は社会保険への加入が原則ですが、すべての社長が必ず健康保険・厚生年金保険の被保険者になるわけではありません。

代表的なのが、役員報酬0円や、会社経営へ実質的に関与していないケースです。ただし、「役員報酬が低い」「非常勤役員と呼ばれている」など、一つの条件だけで社長が社会保険に入れないと判断できるわけではありません。

ここでは、社長が社会保険に入れない可能性がある代表的なケースを詳しく確認します。

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役員報酬が0円・無報酬の場合

一人社長で特に問題になりやすいのが、役員報酬を0円にしているケースです。社会保険の被保険者となる法人役員については、法人に対して経常的な労務を提供し、その対価として経常的な報酬を受けていることが重要です。

IDEMAE編集部

したがって、社長として経営を行っていても役員報酬が完全に0円であれば、労務の対価となる報酬を受けていないため、原則として社長本人は社会保険の被保険者になりません。

特に、社長一人だけの法人で役員報酬0円、ほかに被保険者となる従業員もいない場合、日本年金機構は「無報酬の役員しかいない場合等」について適用事業所の要件を満たさないと案内しています。

そのため、役員報酬0円の法人を設立しても社会保険に入れない可能性があります。また、社会保険料を抑える目的だけで役員報酬を0円にすると、法人税、所得税・住民税、会社に残す利益、社長の生活費にも影響するため、総合的な判断が必要です。

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非常勤・名目的な役員で経常的な労務提供がない場合

「非常勤役員なら社会保険に入れない」と一律に判断するのも正確ではありません。ポイントは「非常勤」という名称ではなく、実際にどの程度会社経営へ関与しているかです。

2026年3月の厚生労働省通知では、役員会などに出席していても役員への連絡調整や職員への指揮監督をしていない場合や、求めに応じて意見を述べる程度にとどまる場合などは、経営参画を内容とする経常的な労務提供に該当しない例として示されています。

例えば、親族を形式的に取締役として登記しているだけで、経営判断や業務上の権限を持っていない場合などです。反対に、「非常勤役員」という肩書きでも、継続的に経営へ参画しているなら、単純に社会保険に入れないとは判断できません。

ここがポイント!

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社長や役員の社会保険加入は、登記上の名称よりも実態が重要です。

役員報酬が業務の対価として経常的に支払われていない場合

役員に何らかのお金が支払われているだけで、必ず社会保険へ加入できるわけでもありません。重要なのは、その支払いが役員として行う業務の「対価」になっていることです。

厚生労働省は、役員会などへの出席に対してその都度支払われる報酬や、旅費などの実費弁償的な支払い、一般的な退職手当などについて、通常の経常的な業務対価とは区別しています。

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点に関するおすすめ記事:一人社長も社会保険の加入義務はある?会社設立時の手続きと必要書類

さらに2026年の通知では、個人事業主等が法人役員となるケースについて、役員報酬以上の会費等をその法人へ支払っているなど、実質的に業務対価に見合う報酬を受けているとはいえない場合には、原則として被保険者資格を認めない考え方も示されています。

つまり、「社会保険に入るためだけに形式上役員報酬を設定する」という方法ではなく、実際の経営への関与と報酬との対応関係が確認される点に注意が必要です。

会社が休業・休止して適用事業所に該当しなくなった場合

会社を休眠状態にした場合も、「社長 社会保険 入れない」という問題が生じることがあります。

IDEMAE編集部

ただし、「税務署へ休業の届出をしたから自動的に社会保険から外れる」と考えるのは危険です。

日本年金機構では、事業の廃止や休業などによって適用事業所に該当しなくなった場合、「健康保険・厚生年金保険 適用事業所全喪届」を提出することとしています。原則として事実発生から5日以内の届出が必要です。

会社が実際には営業を続け、社長も経営を継続し、役員報酬を受け取っているのであれば、「休眠会社にしたつもり」というだけで社会保険から自由に外れられるわけではありません。資格喪失時も事業活動、役員報酬、従業員の有無などの実態確認が必要です。

役員報酬が低いだけで社会保険に入れないとは限らない

「役員報酬を月3万円にしたら社会保険に入れない」「月8万8,000円未満なら厚生年金に入れない」といった情報を見かけることがありますが、役員については単純に金額だけで判断するべきではありません。

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厚生年金保険では標準報酬月額に下限があり、現在は第1等級が8万8,000円です。実際の報酬が8万8,000円未満であっても、被保険者資格がある人については標準報酬月額の下限を用いて保険料を計算する仕組みになっています。

つまり、「8万8,000円」という金額は、社長が社会保険に入れるか入れないかを一律に分けるラインではありません。

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点に関するおすすめ記事:社長は厚生年金に入れない?加入条件や例外、注意点までわかりやすく解説

短時間労働者に関しては月額賃金8万8,000円以上など別の加入要件がありますが、法人役員の被保険者資格は、経営への経常的な労務提供と、その対価としての経常的な報酬があるかなどを踏まえて判断されます。

役員報酬が非常に低額な場合も、金額だけでなく、経営へ継続的に関与し、その対価として支給されている報酬なのかを確認することが重要です。

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個人事業主本人は法人の社長とは社会保険の扱いが異なる

「社長 社会保険 入れない」と検索する方の中には、法人の代表者と個人事業主を混同しているケースもあります。法人の代表取締役や代表社員は、法人とは別の法的主体である会社から報酬を受け取ります。そのため、一定の要件を満たせば法人との使用関係が認められ、健康保険・厚生年金保険の被保険者となります。

IDEMAE編集部

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:会社役員の社会保険は義務?加入条件や取り扱いを解説

一方、個人事業主本人は、自分自身に使用される従業員という関係にはなりません。原則として、個人事業主本人は勤務先の健康保険・厚生年金へ加入する形ではなく、国民健康保険や国民年金などを利用します。

「一人で事業をしている」という点では同じでも、一人社長の法人と個人事業主では社会保険の扱いが異なることを理解しておきましょう。

社長が社会保険に入れない場合は何に加入する?国民健康保険・国民年金との違い

社長が社会保険に入れない場合でも、公的な医療保険や年金制度に何も加入しなくてよいわけではありません。

役員報酬0円などによって法人の健康保険・厚生年金保険に入れないのであれば、年齢や家族関係、ほかの勤務先の状況などに応じて国民健康保険・国民年金、家族の健康保険の被扶養者などを検討します。

社会保険に入れない社長は国民健康保険などへの加入を検討する

役員報酬が0円で会社の健康保険に入れない社長の場合、ほかに加入している健康保険がなければ、原則として居住地の国民健康保険などへの加入を検討する必要があります。

IDEMAE編集部

ただし、配偶者などが会社員として健康保険に加入している場合には、収入など一定の条件を満たせば、その健康保険の被扶養者になれる可能性もあります。

なお、「社会保険に入れないなら国民健康保険の方が必ず安い」とは限りません。国民健康保険には会社負担がなく、保険料は前年所得や自治体、世帯状況などによって変わります。役員報酬を0円にして社会保険に入れない状態にすれば必ず得になるわけではありません。

厚生年金に入れない場合は国民年金の対象になる

20歳以上60歳未満で厚生年金保険の被保険者にならない社長は、原則として国民年金の第1号被保険者になることを検討します。

IDEMAE編集部

ただし、配偶者の厚生年金に扶養される第3号被保険者に該当する場合などは扱いが異なります。

厚生年金に加入すると、基礎年金部分に加えて報酬に応じた厚生年金部分が老後の年金へ反映されます。そのため、現在の社会保険料だけでなく、将来の年金額や障害厚生年金・遺族厚生年金などの保障も含めて判断することが大切です。

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70歳以上・75歳以上の社長は健康保険と厚生年金の扱いが異なる

高齢の社長について「70歳になったら社会保険に入れない」と一括りにするのも正確ではありません。

厚生年金保険は原則として70歳になると被保険者資格を失います。ただし、70歳以上でも適用事業所に使用され、一定の要件を満たす場合には「70歳以上被用者」として届出が必要になるケースがあります。

また、老齢年金の受給資格期間を満たしていない場合には、一定の条件で70歳以降も「高齢任意加入被保険者」として厚生年金へ任意加入できる制度があります。

IDEMAE編集部

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:役員報酬なしの社会保険の加入義務は?合同会社の一人社長向けにも解説

健康保険については原則75歳までで、75歳になると後期高齢者医療制度へ移行します。

例えば75歳の社長が新しく法人を設立して役員報酬を受ける場合でも、70歳以上被用者として必要な届出が生じるケースがあります。単に「70歳だから」「75歳だから社会保険の手続きは何もしなくてよい」と判断しないようにしましょう。

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社長が社会保険に入れるのに未加入だとどうなる?リスクを解説

ここまで説明した「社会保険に入れない社長」と、「社会保険へ加入する必要があるのに入っていない社長」は意味がまったく異なります。

役員報酬を受けながら継続して会社経営を行い、本来は健康保険・厚生年金保険へ加入すべき社長が、社会保険料を節約するために加入手続きをしていない場合などは注意が必要です。

日本年金機構では未適用事業所の把握や加入指導を行っており、法人側から手続きをしなければ、そのまま未加入を続けられるとは限りません。

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点に関するおすすめ記事:社長は社会保険に入れない?一人社長の加入義務と例外条件をわかりやすく解説

社会保険への加入指導や遡及して保険料負担が生じる可能性がある

本来は社会保険に加入すべきだったことが後から確認されれば、過去にさかのぼって被保険者資格や保険料負担が問題になる可能性があります。

日本年金機構の「厚生年金保険・健康保険被保険者資格確認請求」では、原則として請求書受付日から2年間をさかのぼる範囲で調査し、被保険者資格が確認された場合には、その期間について保険料負担が生じると案内しています。

ただし、「社会保険未加入なら必ず2年分が請求される」と単純に断定するのは適切ではありません。いつから適用要件を満たしていたか、届出状況や報酬支払い、勤務実態などによって確認が必要です。

気をつけておきたい注意点

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特に一人社長の場合、会社負担分と本人負担分の双方が結果的に会社の資金繰りへ大きく影響することがあります。未加入期間が長いほど、突然まとまった負担が生じた際の影響も大きくなるため、早めに状況を確認した方がよいでしょう。

社会保険の届出をしない場合は罰則規定もある

健康保険・厚生年金保険には事業主の届出義務が定められています。そのため、「社会保険に入りたくないから届出をしない」「年金事務所から案内が来るまで放置する」という考え方はおすすめできません。

ただし、社会保険へ未加入だったからといって、直ちにすべての事業主へ罰則が科されるという意味ではありません。

ここがポイント!

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実務上は加入状況の調査や加入指導などが行われるため、罰則だけを過度に強調するのではなく、まず適正な加入状態へ是正することが重要です。

2026年7月時点でも、日本年金機構は法人事業所などの未適用事業所について把握と加入指導を進めています。

「社長 社会保険 入れない」と思い込んで未加入を続けている場合は、本当に入れないのか、それとも本来加入すべきなのかを確認しましょう。

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「社会保険料を払いたくない」だけで役員報酬を0円にするのは慎重に判断する

一人社長では、社会保険料を抑える目的で役員報酬を0円または極端に低く設定することを検討するケースがあります。

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しかし、役員報酬を下げると社長の社会保険料だけでなく、所得税・住民税、会社の法人税、社長の生活資金、将来の厚生年金額なども変化します。

役員報酬を0円にすれば会社には利益が残りやすくなる一方、法人税等の負担や社長の生活費確保も考える必要があります。さらに、役員報酬は法人税法上、自由な時期に何度でも変更して損金算入できるものではありません。

そのため、「社会保険に入れない金額はいくらか」だけから役員報酬を決めるのではなく、法人・個人双方の税負担と社会保険料、必要な手取り、将来の保障を総合的に計算する必要があります。

社会保険未加入が判明したら年金事務所などで状況を確認する

会社を設立してから社会保険へ加入していなかった場合は、自己判断で「今月から加入すればよい」と処理するのではなく、いつから適用要件を満たしていたのか確認しましょう。

確認しておきたいのは、法人設立日、事業開始日、役員報酬の支給開始日、役員報酬額、従業員を雇用した日、過去の給与台帳、法人の事業活動の実態などです。

日本年金機構の「厚生年金保険・健康保険適用事業所検索システム」では、自社の加入状況を確認できます。不明点があれば、管轄の年金事務所や社会保険手続きを扱う専門家へ相談するとよいでしょう。

社長の社会保険加入・資格確認の手続きと相談先

社長が社会保険に入れないケースに該当せず、加入要件を満たしている場合は、会社として健康保険・厚生年金保険の手続きを進めます。

特に法人設立直後は、税務署への法人設立届出書や青色申告の申請など税務手続きに意識が向きやすく、社会保険手続きを後回しにしてしまうケースがあるため注意が必要です。

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新しく法人を設立した場合は新規適用届と資格取得届を確認する

新しく法人を設立し、健康保険・厚生年金保険の加入要件を満たした場合には、基本的に「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を提出します。

あわせて、被保険者となる社長や従業員について「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」を提出します。扶養する家族がいる場合には、必要に応じて被扶養者に関する届出も行います。

日本年金機構では、新規適用届を事実発生から5日以内に提出するよう案内しています。提出方法は電子申請、郵送、窓口持参があります。

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「会社を作ったけれど社長は社会保険に入れないと思って何もしていなかった」という場合は、設立から時間が経過していても放置せず、まず加入要件を確認しましょう。

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他社でも社会保険に加入している社長は二以上事業所勤務に注意する

社長の社会保険で見落とされやすいのが、複数の会社から役員報酬を受けているケースです。

例えば、A社ですでに代表取締役として社会保険へ加入している人が、新たにB社を設立してB社からも役員報酬を受け取るとします。

「A社の社会保険に入っているから、B社では社会保険に入れない・入らなくてよい」とは限りません。

日本年金機構は、A法人事業所ですでに加入している事業主が新たにB法人を設立して役員報酬を受けるケースについて、B法人でも新規適用届と資格取得届を提出し、さらに「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出する必要があると案内しています。

IDEMAE編集部

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:社長は社会保険・厚生年金保険に入れない?社長の社会保険事情を解説!

この場合、各事業所から受ける報酬を合算して標準報酬月額を決定し、一定の方法で各事業所へ保険料を按分します。複数法人を経営している社長は特に注意したいポイントです。

休業などで加入要件を満たさなくなった場合は全喪届を確認する

会社を本当に休業し、社会保険の適用事業所に該当しなくなった場合は、「適用事業所全喪届」が必要です。日本年金機構では、事業廃止、休業、合併などにより適用事業所に該当しなくなったケースを全喪届の対象としています。

ただし、法人登記が残っているかどうかだけではなく、実際に事業を休止していることを確認できる資料が求められる場合があります。

気をつけておきたい注意点

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「役員報酬だけ0円に変更したので自動的に会社の社会保険がなくなる」「休眠届を出したので健康保険・厚生年金から自動的に抜ける」というものではありません。

また、従業員が残っていて被保険者資格を満たしている場合には、社長が無報酬になったからといって会社全体が社会保険から抜けられるわけではありません。

社会保険は社労士・役員報酬や税金は税理士への相談を検討する

「社長が社会保険に入れないのか判断できない」「会社設立後に加入手続きをしていなかった」といった場合は、専門家への相談も検討しましょう。

健康保険・厚生年金の資格や届出など社会保険手続きを中心に相談する場合は、社会保険労務士が主な専門家です。一方、役員報酬をいくらに設定するか、会社の利益や法人税、社長個人の所得税まで含めて検討したい場合は税理士への相談が重要になります。

IDEMAE編集部

特に一人社長では、役員報酬、社会保険料、法人税、所得税・住民税、会社に残す運転資金まで一体で考える必要があります。単に「社会保険に入れる・入れない」だけで決めないことが重要です。

社長が社会保険に入れないケースに関するQ&A

社長の社会保険は、代表取締役、一人社長、無報酬役員、家族役員など立場によって疑問が生じやすい分野です。ここでは、「社長 社会保険 入れない」と調べている方が特に疑問に感じやすいポイントをQ&A形式で解説します。

Q.役員が社会保険に加入しないのは違法ですか?

役員だから必ず社会保険に加入しなければならないわけではありません。無報酬であったり、経常的な労務提供がなかったりして被保険者資格がなければ、社会保険に入れない場合があります。

IDEMAE編集部

社長は社会保険に入れない?加入条件や注意点について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:法人設立時は一人社長も社会保険加入が必須!必要書類・手続きや保険料の計算例も紹介

一方、経常的に経営へ関与し、その対価として役員報酬を受けるなど加入要件を満たしているにもかかわらず、会社が必要な届出をしないことは問題となります。「役員だから加入しなくてもよい」と自己判断するのは避けましょう。

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Q.役員報酬0円なら社会保険に入らなくてもよいですか?

役員報酬が完全に0円で、法人から労務の対価となる報酬を受けていない社長は、原則として本人の被保険者資格が認められません。

さらに、一人社長でほかに被保険者となる人もおらず、無報酬役員しかいない法人の場合は、適用事業所の要件を満たさず社会保険の適用を受けられないケースがあります。

IDEMAE編集部

ただし、従業員など被保険者となる人がいる会社では、社長が無報酬であることと会社全体の社会保険加入義務は別問題です。

Q.役員報酬が少ないと社会保険に入れないですか?

役員報酬が低いという理由だけで、一律に社長が社会保険に入れないとはいえません。例えば、厚生年金保険の標準報酬月額には8万8,000円の下限がありますが、これは保険料計算に使用する標準報酬月額の下限であり、法人役員の加入資格を一律に分ける役員報酬の最低ラインではありません。

社長本人の経営への関与、継続的な労務提供、役員報酬がその対価として支給されているかなどを含めて判断します。

Q.別会社ですでに社会保険に入っている社長は自社では加入不要ですか?

別会社ですでに健康保険・厚生年金へ加入していても、新たな法人でも被保険者資格を満たすのであれば、その法人での加入手続きを省略できるとは限りません。

複数の適用事業所に使用される場合は、「被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出し、主となる事業所を選択する手続きが必要です。

複数法人から役員報酬を受けている社長は、二以上事業所勤務に該当しないか確認しましょう。

まとめ|社長が社会保険に入れないかは役員報酬と働き方の実態から判断する

「社長 社会保険 入れない」と検索している方がまず押さえておきたいのは、社長だから社会保険に入れないわけではないという点です。法人の代表取締役や一人社長でも、会社経営へ経常的に関与し、その労務の対価として継続的に役員報酬を受け取っていれば、原則として健康保険・厚生年金保険の加入対象になります。

一方、役員報酬0円の無報酬社長や、名目的な役員で経常的な労務提供がない場合などは、社会保険に入れない可能性があります。役員報酬が低いという理由だけで社会保険に入れないわけではなく、報酬額だけではなく経営への関与や報酬の実態から判断することが重要です。

IDEMAE編集部

また、本来加入すべき社長が社会保険へ入っていない場合には、加入指導や過去の資格・保険料負担が問題になる可能性があります。「自分は社長だから社会保険に入れない」と自己判断して放置するのは避けましょう。

会社設立時や役員報酬を決める際には、社会保険料だけでなく、法人税、所得税・住民税、社長の手取り、将来の厚生年金、会社の資金繰りまで含めて検討することが大切です。判断に迷った場合は、年金事務所や社労士、税理士などへ確認しましょう。

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