労務 役員報酬

役員報酬が5万円の場合、社会保険料はどうなる?計算方法や仕組みを解説!

更新日:2026.06.16

役員報酬を5万円に設定するべきか悩んでいる方は少なくありません。

特にマイクロ法人や家族経営の会社では、役員報酬5万円という金額が社会保険料を抑える方法として注目されています。実際に、役員報酬5万円にすると社会保険料の負担を低く抑えられるケースがあり、法人と個人の双方にメリットが生じる可能性があります。

IDEMAE編集部

一方で、役員報酬5万円には社会保険料以外にも所得税や住民税、将来受け取る年金額、融資審査への影響など考慮すべきポイントがあります。

また、役員報酬5万円であれば必ず社会保険料がかからないわけではなく、加入状況や扶養の要件によって取り扱いが異なる点にも注意が必要です。

役員報酬5万円は、社会保険料を抑えたい経営者の間で広く知られている方法ですが、単純に役員報酬を5万円に設定すれば得をするというものではありません。社会保険料の仕組みや税金との関係を理解したうえで、自社に適した金額を設定することが重要です。

本記事では、役員報酬5万円と社会保険料の関係を中心に、役員報酬5万円に設定した場合のメリット・デメリット、社会保険料の計算方法、家族を役員にする場合の注意点などを詳しく解説します。役員報酬5万円が本当に最適な選択肢なのかを判断するための参考にしてください。

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社会保険料の計算方法は?

1人社長やマイクロ法人では、役員報酬をいくらに設定するかによって社会保険料の負担額が大きく変わります。特に「役員報酬5万円にすると社会保険料はいくらになるのか」「役員報酬5万円でも社会保険に加入しなければならないのか」と気になる方も多いでしょう。

社会保険料を正しく計算するためには、標準報酬月額の仕組みや保険料率の考え方を理解することが重要です。ここでは、役員報酬5万円を設定する場合も含めて、社会保険料の計算方法を3つのステップで解説します。

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社会保険料の計算方法 STEP①:役員報酬から標準報酬月額を決定する

社会保険料を計算する際は、まず役員報酬をもとに「標準報酬月額」を決定します。

実際の役員報酬は毎月変動する可能性がありますが、毎月異なる金額で社会保険料を計算すると事務負担が大きくなります。そのため、健康保険や厚生年金では、役員報酬を一定の等級に区分し、その等級に対応する標準報酬月額を用いて社会保険料を計算します。

例えば、役員報酬5万円を設定している場合でも、その金額に応じた標準報酬月額が決定され、その標準報酬月額を基準として社会保険料が算出されます。

標準報酬月額は主に次のタイミングで決定・改定されます。

  • 資格取得時決定(社会保険加入時)
  • 定時決定(毎年7月頃)
  • 随時改定(役員報酬の増額・減額時)
  • 育児休業等終了時改定

また、標準報酬月額は毎年見直しが行われます。定時決定では4月から6月までの役員報酬や給与の平均額をもとに標準報酬月額を決定し、「算定基礎届」を提出する必要があります。

役員報酬5万円で社会保険料をシミュレーションする場合も、まずは該当する標準報酬月額を確認することが第一歩です。

社会保険料の計算方法 STEP②:役員報酬5万円に対応する社会保険料を確認する

標準報酬月額が決まったら、次に社会保険料額表を確認します。

社会保険料額表とは、標準報酬月額ごとに健康保険料や厚生年金保険料が一覧で掲載されている表です。役員報酬5万円の場合も、該当する標準報酬月額の等級を確認することで、おおよその社会保険料を把握できます。

社会保険料額表は加入している保険者のホームページで確認できます。協会けんぽに加入している場合は、都道府県ごとに保険料率が異なるため、自社所在地の保険料額表を確認しましょう。

社会保険料の計算はここがポイント!

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役員報酬5万円で社会保険料を抑えたいと考える方もいますが、実際の負担額は健康保険料率や厚生年金保険料率によって決まるため、必ず最新の保険料額表を参照することが大切です。

社会保険料の計算方法 STEP③:健康保険料と厚生年金保険料を計算する

標準報酬月額と保険料率が分かったら、実際の社会保険料を計算します。

社会保険料は主に健康保険料と厚生年金保険料で構成されており、それぞれ別々に計算します。

【会社と個人を合わせた社会保険料の計算式】

健康保険料
標準報酬月額 × 健康保険料率

厚生年金保険料
標準報酬月額 × 厚生年金保険料率

【個人が負担する社会保険料の計算式】

健康保険料
標準報酬月額 × 健康保険料率 ÷ 2

厚生年金保険料
標準報酬月額 × 厚生年金保険料率 ÷ 2

会社負担分と個人負担分は原則として折半となるため、役員報酬5万円であっても、本人だけでなく法人側も社会保険料を負担する必要があります。

IDEMAE編集部

なお、40歳以上64歳以下の方は介護保険第2号被保険者に該当するため、健康保険料に介護保険料が上乗せされます。そのため、同じ役員報酬5万円でも年齢によって社会保険料の負担額が異なる点に注意しましょう。

役員報酬5万円は、マイクロ法人の社会保険対策として検討されることがありますが、実際の社会保険料負担や将来受け取る厚生年金額にも影響するため、役員報酬と社会保険料のバランスを踏まえて検討することが重要です。

【役員報酬の金額別】2万円・5万円・8万円の場合の社会保険料

役員報酬を決める際には、税金だけでなく社会保険料の負担額も考慮することが重要です。特にマイクロ法人やひとり社長の場合、「役員報酬5万円に設定すると社会保険料はいくらになるのか」「役員報酬を下げれば社会保険料も安くなるのか」が気になる方も多いでしょう。

社会保険料は役員報酬をもとに算出されるため、役員報酬2万円・5万円・8万円では負担額に違いが生じます。ここでは、役員報酬ごとの社会保険料の違いや、役員報酬5万円が社会保険料対策として注目される理由について詳しく解説します。

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社会保険料とは?役員報酬5万円でも発生する費用

社会保険料とは、健康保険料や厚生年金保険料などの総称です。会社役員であっても、社会保険の加入要件を満たす場合は社会保険料を負担しなければなりません。

社会保険料は役員報酬から算出される「標準報酬月額」をもとに計算されます。そのため、役員報酬が高くなるほど社会保険料も高くなる傾向があります。一方で、役員報酬5万円のような低い金額に設定した場合は、社会保険料を最低水準に抑えられるケースがあります。

また、社会保険料は個人だけが負担するものではありません。社会保険料は会社と役員本人で折半する仕組みのため、役員報酬5万円であっても法人側に社会保険料負担が発生します。そのため、役員報酬を決定する際は、個人負担だけでなく会社負担の社会保険料も含めて検討することが重要です。

役員報酬ごとの社会保険料の目安は以下の通りです。

役員報酬 社会保険料(全体額) 個人負担額
2万円 21,921円 10,961円
5万円 21,921円 10,961円
8万円 23,927円 11,964円

※介護保険第2号被保険者に該当しないケースを想定

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社会保険料の計算例①:役員報酬2万円の社会保険料

役員報酬を月額2万円に設定した場合でも、社会保険料は最低等級に基づいて計算されます。

そのため、役員報酬2万円の社会保険料は以下の通りです。

  • 社会保険料総額:約21,921円
  • 個人負担額:約10,961円
  • 会社負担額:約10,960円

役員報酬2万円という非常に低い金額であっても、社会保険料には最低等級が設けられているため、社会保険料がゼロになるわけではありません。

社会保険料の計算例②:役員報酬5万円の社会保険料

役員報酬5万円は、マイクロ法人の社会保険対策としてよく検討される金額です。

役員報酬5万円の社会保険料は以下の通りです。

  • 社会保険料総額:約21,921円
  • 個人負担額:約10,961円
  • 会社負担額:約10,960円

IDEMAE編集部

役員報酬5万円の社会保険料が役員報酬2万円と同じになる理由は、標準報酬月額の等級が同じだからです。

健康保険と厚生年金では、役員報酬を一定の等級に区分して社会保険料を計算します。役員報酬5万円は、役員報酬2万円と同様に最低等級の範囲内に収まるため、社会保険料も同額となります。

そのため、役員報酬5万円は「社会保険料を最低限に抑えながら役員報酬を受け取る方法」として注目されることがあります。ただし、役員報酬5万円に設定すると将来受け取る厚生年金額にも影響するため、単純に社会保険料だけで判断するのはおすすめできません。

社会保険料の計算例③:役員報酬8万円の社会保険料

役員報酬を月額8万円に設定すると、役員報酬5万円の場合よりも社会保険料が増加します。

役員報酬8万円の社会保険料は以下の通りです。

  • 社会保険料総額:約23,927円
  • 個人負担額:約11,964円
  • 会社負担額:約11,963円

役員報酬8万円になると健康保険の標準報酬月額の等級が上がるため、社会保険料も上昇します。

IDEMAE編集部

役員報酬が5万円の場合の社会保険料について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:一人社長の社会保険料の計算は?【令和6年最新】

役員報酬5万円の社会保険料総額が約21,921円であるのに対し、役員報酬8万円の社会保険料総額は約23,927円となり、約2,000円の差が生じます。

このように、役員報酬5万円と役員報酬8万円では、わずか3万円の差であっても社会保険料の負担額に違いが生じます。

役員報酬5万円は社会保険料を抑えられるが総合的な判断が必要

役員報酬5万円は、役員報酬2万円と同じ社会保険料で済むため、社会保険料を抑えたいひとり社長やマイクロ法人から注目されています。

しかし、役員報酬5万円にすると所得税や住民税は抑えられる一方で、将来の厚生年金額や融資審査、住宅ローン審査などに影響する可能性があります。また、社会保険料は都道府県や介護保険の有無によっても異なるため、役員報酬5万円が必ずしも最適解とは限りません。

役員報酬5万円の社会保険料だけを見るのではなく、法人税・所得税・住民税・将来の年金受給額まで含めて総合的にシミュレーションしたうえで、適切な役員報酬を設定することが大切です。

非常勤役員報酬を5万円に設定している場合の注意点

家族経営の法人では、ご両親や配偶者を非常勤役員として登用し、役員報酬を5万円に設定しているケースが少なくありません。役員報酬5万円は、法人の利益調整や所得分散を目的として活用されることが多い金額ですが、税制改正や社会保険料の制度変更によって、以前と同じメリットを得られない場合があります。

IDEMAE編集部

特に2020年の給与所得控除の見直し以降は、役員報酬5万円を支給している場合でも所得税や住民税、社会保険料の負担が発生する可能性があります。

役員報酬5万円を設定している法人は、改正内容を理解したうえで報酬額を見直すことが重要です。

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役員報酬5万円は給与所得控除の改正で課税対象になる可能性がある

以前は給与所得控除の最低額が年間65万円だったため、役員報酬5万円を毎月支給しても年間報酬額は60万円となり、給与所得控除の範囲内に収まることから所得は発生しませんでした。

しかし、2020年の税制改正により給与所得控除の最低額は65万円から55万円へ引き下げられました。その結果、役員報酬5万円を毎月受け取る場合、年間の役員報酬60万円に対して給与所得控除55万円を差し引くと、5万円の所得が発生することになります。

社会保険料の計算で気をつけておきたい注意点

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この5万円の所得に対しては所得税や住民税が課税されるため、役員報酬5万円であっても税負担がゼロとは限りません。これまで役員報酬5万円なら課税されないと考えていた場合は注意が必要です。

役員報酬5万円は社会保険料や住民税の負担増につながることもある

役員報酬5万円によって発生した所得には、所得税だけでなく住民税や社会保険料にも影響が及ぶ場合があります。

例えば、役員報酬5万円によって年間5万円の所得が発生した場合、所得税や住民税に加えて、加入している健康保険制度によっては社会保険料や国民健康保険料の算定にも影響する可能性があります。

IDEMAE編集部

役員報酬が5万円の場合の社会保険料について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:【役員報酬の決め方】社会保険に加入できる最低額はいくら?

役員報酬5万円は社会保険料を抑えるための代表的な金額として知られていますが、実際には税負担や社会保険料負担を総合的に考える必要があります。役員報酬5万円だから必ず有利とは言い切れず、状況によっては想定以上の負担増につながることもあります。

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役員報酬5万円から4.5万円への調整を検討するケースもある

役員報酬5万円を支給している場合、給与所得控除の改正による影響を避けるために、役員報酬を月額4万5,000円程度へ調整することを検討するケースがあります。

役員報酬5万円の場合は年間60万円となりますが、役員報酬4万5,000円であれば年間54万円となり、給与所得控除の範囲内に収まる可能性があります。その結果、所得税や住民税、社会保険料への影響を軽減できる場合があります。

役員報酬の設定で気をつけておきたい注意点

税理士_依頼_おすすめの注意点

ただし、役員報酬5万円から4万5,000円へ変更することで、所得分散効果や将来の年金額、社会保険料の取扱いにも影響が生じる可能性があります。そのため、単純に役員報酬5万円を減額すればよいというわけではありません。

役員報酬5万円で生活費をやりくりする方法

役員報酬を5万円に設定した場合、社会保険料を抑えられるというメリットがある一方で、役員報酬5万円だけで生活費を賄うことは現実的に難しいケースがほとんどです。そのため、役員報酬5万円を選択する場合は、別の収入源を確保したり、家計全体で社会保険料の負担を最適化したりすることが重要になります。

ここでは、役員報酬5万円でも生活を維持するために検討される代表的な方法を紹介します。

役員報酬5万円でやりくりする方法①:個人事業主として別の事業所得を得る

役員報酬5万円に設定している場合でも、法人から受け取る役員報酬とは別に、個人事業主として収入を得ることは可能です。

例えば、法人事業とは異なる分野でWeb制作やライティング、コンサルティング業務などを行い、個人事業の売上を確保するケースがあります。役員報酬5万円で社会保険料を抑えつつ、個人事業による収入で生活費を補うという方法です。

また、法人で社会保険に加入している場合、個人事業で得た所得に対して新たに国民健康保険料が発生するわけではありません。そのため、役員報酬5万円による社会保険料のメリットを維持しながら、追加の収入を得られる可能性があります。

IDEMAE編集部

ただし、個人事業の内容が法人事業と競合する場合には、競業避止義務や利益相反の問題が生じる可能性があります。役員報酬5万円を活用しながら個人事業を行う場合は、法人とは独立した事業として運営することが重要です。

役員報酬5万円でやりくりする方法②:配偶者の扶養に入り社会保険料の負担を抑える

配偶者が会社員などで社会保険に加入している場合は、扶養制度の活用を検討できるケースがあります。

役員報酬5万円の場合、年間の役員報酬は60万円となるため、収入要件を満たせば配偶者の健康保険の被扶養者として認定される可能性があります。被扶養者として認定されれば、自身で健康保険料を支払う必要がなくなり、社会保険料の負担を大きく軽減できる場合があります。

また、一定の要件を満たせば国民年金の第3号被保険者となり、年金保険料を自己負担することなく年金加入期間として扱われるケースもあります。

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役員報酬が5万円の場合の社会保険料について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。

おすすめ記事:役員報酬80,000円の社会保険料はいくら?計算方法と低く設定するメリット・デメリット

ただし、法人の代表取締役や役員の場合は、役員報酬5万円であっても扶養認定の判断が一般の従業員より厳しく行われることがあります。また、役員報酬以外の収入がある場合は、その収入も含めて扶養判定が行われます。

そのため、役員報酬5万円で扶養に入れるかどうかは個別事情によって異なるため、加入している健康保険組合や専門家に確認したうえで判断することが大切です。

社長の配偶者を役員報酬5万円にするメリット

家族経営の法人では、社長の配偶者を役員に就任させ、役員報酬5万円を支給するケースがよく見られます。役員報酬5万円は、所得税や住民税の負担を抑えやすいだけでなく、社会保険料の観点からもメリットがあるため、多くの中小企業やマイクロ法人で活用されています。

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ただし、役員報酬5万円には税務上・社会保険料上のメリットがある一方で、制度の仕組みを理解せずに設定すると想定外の負担が発生する可能性もあります。

ここでは、社長の配偶者を役員報酬5万円にする主なメリットについて解説します。

社長の配偶者を役員報酬5万円にするメリット①:所得税・住民税の負担を抑えやすい

役員報酬5万円の大きなメリットのひとつが、所得税や住民税の負担を抑えやすいことです。

社長の配偶者に役員報酬5万円を毎月支給した場合、年間の役員報酬は60万円になります。役員報酬は給与所得として扱われるため、給与所得控除や各種控除を考慮すると、所得税や住民税の負担を低く抑えられる可能性があります。

また、役員報酬5万円で年間収入を一定額以下に維持できれば、配偶者控除や配偶者特別控除の適用を受けやすくなるケースもあります。その結果、配偶者本人だけでなく社長本人の税負担軽減につながる可能性があります。

役員報酬5万円は、所得分散を行いながら税負担を最適化したい場合の選択肢として活用されることが少なくありません。

社長の配偶者を役員報酬5万円にするメリット②:社会保険料の負担を抑えられる可能性がある

役員報酬5万円は、社会保険料の負担を抑える観点からも注目されています。

一般的に社会保険料は、役員報酬を基準として計算されます。そのため、役員報酬が高くなるほど健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料も増加します。

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一方で、役員報酬5万円という比較的低い金額であれば、社会保険料の負担を抑えられる可能性があります。また、一定の要件を満たして配偶者の扶養に入ることができれば、社会保険料の自己負担が発生しないケースもあります。

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さらに、社会保険料は本人負担だけでなく法人負担も発生します。社会保険料は会社と個人が折半する仕組みのため、役員報酬5万円を維持することで法人側の社会保険料負担も抑えやすくなります。

役員報酬5万円から報酬額を引き上げる場合は注意が必要です。役員報酬が増えると社会保険料も増加し、個人負担と法人負担の両方が重くなります。社会保険料は毎月継続して発生する固定費であるため、役員報酬と社会保険料はセットで検討することが重要です。

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社長の配偶者を役員報酬5万円にするメリット③:税務調査で問題視されにくい

役員報酬5万円は、税務調査の観点からも比較的リスクを抑えやすい金額とされています。

税務署は役員報酬について、「不相当に高額な役員報酬ではないか」という観点から確認を行います。しかし、役員報酬5万円は一般的に高額な役員報酬とは考えられにくく、税務調査で過大役員報酬として問題視される可能性は低いといえます。

役員報酬の妥当性は主に以下の2つの基準によって判断されます。

  • 実質基準(職務内容や会社の利益水準、同業他社との比較など)
  • 形式基準(定款や株主総会の決議内容など)

役員報酬5万円であれば、実質基準・形式基準の両面において過大と判断されるリスクは比較的小さいでしょう。

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そのため、役員報酬5万円は所得分散を図りながらも、税務上のリスクを抑えたい法人にとって利用しやすい水準のひとつといえます。

社長の配偶者を役員報酬5万円にするメリット④:所得分散による節税効果が期待できる

社長の配偶者に役員報酬5万円を支給することで、法人の利益を家族へ分散できる点もメリットです。

法人利益をそのまま残す場合は法人税の対象となりますが、役員報酬5万円として配偶者へ支給すれば、法人の利益を圧縮できる可能性があります。また、社長個人に収入を集中させるよりも、家族に所得を分散した方が世帯全体の税負担を軽減できるケースもあります。

役員報酬が5万円の場合の社会保険料に関するおすすめ記事:1人社長の社会保険料はいくら?具体的な計算方法と役員報酬8万円の社会保険料の金額

さらに、役員報酬5万円であれば社会保険料や税負担とのバランスも取りやすく、家族経営の法人では活用しやすい金額といえるでしょう。

ただし、役員報酬5万円の設定が必ず有利になるとは限りません。社会保険料や将来の年金受給額、配偶者控除への影響なども踏まえながら、役員報酬5万円が自社にとって最適かどうかを総合的に判断することが重要です。

役員報酬を5万円にする場合の注意点

役員報酬を5万円に設定すると、社会保険料や税負担を抑えられる可能性があります。一方で、役員報酬5万円という水準にはデメリットやリスクも存在するため、社会保険料の節約効果だけで判断するのはおすすめできません。

ここでは、役員報酬5万円に設定する前に知っておきたい重要な注意点を解説します。

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役員報酬を5万円にする場合の注意点①:将来受け取る年金額が少なくなる

老齢厚生年金の受給額は、加入期間だけでなく「標準報酬月額」によっても決まります。役員報酬5万円の場合、社会保険料の計算に用いられる標準報酬月額も低い等級となるため、納付する厚生年金保険料も少なくなります。

厚生年金保険料の負担を抑えられることはメリットですが、その分、将来受け取る老齢厚生年金の受給額も少なくなる可能性があります。

役員報酬5万円は社会保険料を抑える効果が期待できる一方で、老後資金の形成という観点では不利になる場合もあるため、長期的な視点で検討することが大切です。

役員報酬を5万円にする場合の注意点②:生活費が不足する可能性がある

役員報酬5万円の場合、社会保険料や税金が差し引かれることで、実際に自由に使えるお金はさらに少なくなります。

仮に役員報酬5万円のみを収入源としている場合、家賃や食費、水道光熱費、通信費などの生活費を賄うことは現実的に難しいケースが多いでしょう。

特にマイクロ法人を活用して役員報酬5万円に設定する場合は、個人事業による売上や配偶者の収入、十分な貯蓄など、別の生活資金を確保していることが前提になることも少なくありません。

IDEMAE編集部

役員報酬5万円に設定する際は、社会保険料の削減効果だけでなく、毎月の生活費やキャッシュフローについても事前にシミュレーションしておくことが重要です。

役員報酬を5万円にする場合の注意点③:金融機関の融資審査で不利になる場合がある

金融機関が融資審査を行う際は、会社の業績や事業計画だけでなく、経営者個人の収入状況も確認することがあります。

役員報酬5万円のように極端に低い役員報酬を設定している場合、金融機関から「個人の返済能力が低い」と判断される可能性があります。

IDEMAE編集部

これは住宅ローンや自動車ローンなどの個人向け融資だけでなく、法人向け融資や追加融資の審査にも影響を及ぼすことがあります。

役員報酬5万円は社会保険料を抑える方法として知られていますが、将来的に融資を受ける予定がある場合は、社会保険料の節約額と融資審査への影響を比較しながら慎重に判断することが大切です。

役員報酬5万円に関するよくある質問(FAQ)

役員報酬5万円でも社会保険に加入する必要がありますか?

法人の役員が役員報酬5万円を受け取る場合、原則として社会保険への加入が必要です。役員報酬5万円は金額としては低く見えますが、法人は一人社長だけの会社であっても社会保険の適用事業所になるため、「役員報酬が5万だから社会保険に入らなくてよい」とは判断できません。

特に、代表取締役や合同会社の代表社員などが常勤で会社の業務を行い、役員報酬5万円を受け取っている場合は、健康保険・厚生年金保険の対象になる可能性が高いです。

IDEMAE編集部

役員報酬5万と社会保険の関係を考えるときは、役員報酬の金額だけでなく、法人で実際に働いている実態があるか、役員報酬が労務の対価として支払われているかを確認する必要があります。

役員報酬5万円なら社会保険料はいくらになりますか?

役員報酬5万円の場合でも、社会保険料は実際の役員報酬5万円にそのまま料率をかけるのではなく、標準報酬月額をもとに計算します。健康保険は標準報酬月額5.8万円、厚生年金は標準報酬月額8.8万円が最低等級になるため、役員報酬5万でも社会保険料が発生します。

つまり、役員報酬5万円だから社会保険料もかなり少額になるとは限りません。役員報酬5万に対して、本人負担分と会社負担分の社会保険料が発生するため、会社側の資金繰りにも注意が必要です。マイクロ法人や一人会社で役員報酬5万円を設定する場合は、役員個人の手取りだけでなく、会社負担分の社会保険料も含めてシミュレーションしましょう。

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役員報酬5万円なら社会保険に入らなくてよいという情報は本当ですか?

「役員報酬5万円なら社会保険に入らなくてよい」といった情報を見かけることがありますが、基本的には注意が必要です。社会保険の加入義務は、役員報酬5万円という金額だけで決まるわけではありません。法人が社会保険の適用事業所にあたり、役員が常勤で働き、役員報酬を受け取っている場合は、役員報酬5万でも社会保険の対象になる可能性があります。

混同しやすいのが、パートやアルバイトなど短時間労働者の社会保険加入要件です。短時間労働者には月額賃金8.8万円以上などの基準がありますが、常勤役員の役員報酬5万と社会保険の判断にそのまま当てはめるのは危険です。役員報酬5万円で社会保険に入るべきか迷う場合は、年金事務所や社労士に確認した方が安全です。

役員報酬5万円にすると社会保険料を抑えられますか?

役員報酬5万円にすると、役員報酬を高く設定する場合と比べて社会保険料を抑えられる可能性はあります。ただし、役員報酬5万円でも社会保険料がゼロになるわけではありません。健康保険や厚生年金には標準報酬月額の最低等級があるため、役員報酬5万であっても一定額の社会保険料がかかります。

また、役員報酬5万円にすると、個人の手取りは少なくなります。生活費を十分にまかなえない場合や、別の収入との整合性が取れない場合は、役員報酬5万という設定が現実的ではないこともあります。

IDEMAE編集部

社会保険料を抑えるためだけに役員報酬5万円を設定するのではなく、税金、社会保険、生活費、会社の利益、将来の年金額まで含めて判断することが重要です。

マイクロ法人で役員報酬5万円にする場合の注意点はありますか?

マイクロ法人で役員報酬5万円を設定する場合は、社会保険料の負担だけでなく、法人としての実態や役員報酬の妥当性にも注意が必要です。役員報酬5万は社会保険料を抑える目的で設定されることがありますが、実際に法人で事業を行っているか、法人の売上があるか、役員報酬5万円が業務内容に対して不自然ではないかを確認する必要があります。

また、マイクロ法人で役員報酬5万円にしても、法人住民税の均等割、税理士費用、会計ソフト代、社会保険手続きなどの維持コストは発生します。役員報酬5万と社会保険のメリットだけを見てマイクロ法人を作ると、思ったほど手取りが増えないケースもあります。役員報酬5万円で社会保険料を抑えたい場合でも、個人事業の所得、法人の利益、国民健康保険との比較、厚生年金への加入メリットまで含めてシミュレーションしましょう。

役員報酬5万円に関するよくある質問(FAQ)

まとめ

役員報酬5万円は、社会保険料の負担を抑えたい経営者やマイクロ法人にとって有力な選択肢のひとつです。

実際に役員報酬5万円であれば、標準報酬月額の仕組みによって社会保険料を低く抑えられるケースがあり、個人負担だけでなく会社負担分の社会保険料も軽減できる可能性があります。また、役員報酬5万円は所得分散や税負担の最適化にも活用されることがあり、家族経営の法人ではよく利用されている報酬設定です。

しかし、役員報酬5万円には社会保険料を抑えられるメリットだけでなく、将来受け取る厚生年金額が少なくなる可能性や、生活費の不足、金融機関の融資審査への影響などのデメリットも存在します。さらに、役員報酬5万円であっても社会保険料が必ずゼロになるわけではなく、加入状況や制度によって取り扱いは異なります。

IDEMAE編集部

そのため、役員報酬5万円と社会保険料だけを切り離して考えるのではなく、所得税・住民税・法人税・社会保険料・将来の年金受給額まで含めた総合的な視点で判断することが重要です。

役員報酬5万円が最適かどうかは、会社の利益水準や家計の状況、今後の事業計画によって異なります。社会保険料のシミュレーションを行いながら、短期的な節税効果だけでなく長期的な資産形成も踏まえて、自社にとって最適な役員報酬を検討しましょう。

役員報酬が5万円の場合の社会保険料に関するおすすめ記事:役員報酬が5万円の場合の社会保険料はいくら?社会保険料の負担額や、手取り額、メリットについて解説!

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