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役員報酬で節税するには?税金対策になる決め方・損しない金額・注意点を解説
更新日:2026.05.20
会社経営者にとって、役員報酬は重要な税金対策の1つです。役員報酬を適切に設定できれば、法人税の負担を抑えながら、経営者個人の手取りも確保しやすくなります。
しかし、役員報酬による節税は「役員報酬を高くすれば法人税が下がる」という単純な話ではありません。役員報酬を増やせば、会社側では損金として計上できる一方で、役員個人には所得税・住民税・社会保険料がかかります。
IDEMAE編集部
役員報酬の節税や税金対策を考える際は、法人税だけでなく、個人側の税金や社会保険料まで含めた総額で判断することが重要です。
実際、役員報酬の金額設定では、会社の利益、役員個人の生活費、所得税・住民税・社会保険料、融資予定、資金繰りなどを総合的に見て判断する必要があります。役員報酬の最適額は「会社と個人の合計負担が軽くなる金額」とされる傾向があり、社会保険料や融資評価まで含めた判断が重要視されています。
この記事では、役員報酬で節税する仕組み、役員報酬が税金対策になる理由、役員報酬の損しない決め方、役員報酬を損金算入するためのルール、役員報酬以外も含めた具体的な節税方法、税務調査で否認されやすい注意点について詳しく解説します。
役員報酬で節税・税金対策はできる?
役員報酬は、会社にとっては経費に近い性質を持つ支出であり、一定のルールを満たせば法人の損金として計上できます。そのため、役員報酬を適切に設定すると、会社の利益を圧縮し、法人税の節税につながる可能性があります。
ただし、役員報酬で節税や税金対策を行う場合は、会社側だけでなく、役員個人側の税金も同時に考える必要があります。役員報酬を増やすと法人税は下がりやすくなりますが、役員個人の所得税・住民税・社会保険料は増えやすくなります。
IDEMAE編集部
役員報酬を低くしすぎると、個人の税金や社会保険料は抑えられるものの、会社に利益が残り、法人税が高くなることがあります。
つまり、役員報酬の節税や税金対策で大切なのは、法人税だけを下げることではなく、会社と役員個人を合わせた手残りを最大化することです。
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役員報酬は法人の利益を減らすため法人税の節税につながる
役員報酬が法人の損金として認められると、会社の課税所得を減らすことができます。会社の課税所得が減れば、法人税・法人住民税・法人事業税などの税金負担も下がりやすくなります。
たとえば、役員報酬を支給する前の会社利益が1,200万円ある場合、役員報酬を0円にすると会社に1,200万円の利益が残ります。一方で、役員報酬を年間600万円支給すれば、会社利益は単純計算で600万円まで下がります。その結果、会社側の法人税負担は軽くなります。
ただし、これはあくまで会社側だけを見た場合の話です。役員報酬を受け取った役員個人には所得税・住民税・社会保険料が発生します。
節税や税金対策のための役員報酬に関するポイント!
役員報酬による節税は「法人税を下げる効果」と「個人側の税金・社会保険料が増える影響」を必ずセットで見る必要があります。
役員報酬を増やすと個人の所得税・住民税・社会保険料は増える
役員報酬は、役員個人にとって給与収入にあたります。そのため、役員報酬を受け取ると、給与所得控除や各種所得控除を差し引いた後の所得に対して、所得税や住民税がかかります。
特に所得税は累進課税であるため、役員報酬を高くしすぎると、役員個人の税率が上がり、思ったほど手取りが増えないことがあります。役員報酬を増やして法人税を節税できたとしても、個人側の所得税・住民税・社会保険料が大きく増えれば、会社と個人を合わせた手残りは減る可能性があります。
役員報酬が3,000万円など高額になると、個人側で所得税・住民税・社会保険料の負担が大きくなり、会社に利益を残した方が総合的な手残りが多くなるケースもあります。
役員報酬の節税は「会社と個人の合計手残り」で考える
IDEMAE編集部
役員報酬の節税や税金対策では、次のような視点で判断することが重要です。
| 判断項目 | 確認すべき内容 |
|---|---|
| 法人税 | 役員報酬を支給した後、会社にどのくらい利益が残るか |
| 所得税 | 役員報酬によって個人の課税所得がどのくらい増えるか |
| 住民税 | 役員報酬により翌年の住民税負担がどのくらい増えるか |
| 社会保険料 | 役員報酬の月額に応じて会社負担・個人負担がどのくらい増えるか |
| 資金繰り | 会社に運転資金を残せるか |
| 融資評価 | 会社に利益や自己資本を残した方がよい状況か |
| 生活費 | 役員個人の生活に必要な手取りを確保できるか |
役員報酬で節税する場合、「法人税が下がるか」だけを見て判断すると失敗しやすくなります。役員報酬の税金対策では、会社と個人の財布を一体で見て、最終的に手元に残るキャッシュが多くなるかを確認する必要があります。
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役員報酬で節税するために知っておきたい税金の仕組み
役員報酬の節税や税金対策を考えるうえで、まず押さえるべきなのは、会社にかかる税金と個人にかかる税金の違いです。役員報酬は会社と個人の間でお金を移動させる仕組みであるため、どちらに利益を残すかによって税金のかかり方が変わります。
役員報酬で節税するために知っておきたい税金の仕組み①
会社に利益を残すと法人税がかかる
役員報酬を低く設定すると、会社に利益が残りやすくなります。会社に利益が残れば、その利益に対して法人税などがかかります。
中小法人の場合、年800万円以下の所得については法人税率の軽減措置が設けられており、一定の中小法人では年800万円以下の所得部分に15%の軽減税率が適用される制度があります。中小企業庁も、中小法人向けの主な税制として、年800万円以下の所得に対する軽減税率を示しています。
参照:中小企業庁「法人税率の軽減」
ただし、実際の法人負担は法人税だけでなく、法人住民税や法人事業税なども関係します。そのため、役員報酬の節税や税金対策を考える際は、法人税率だけでなく、法人に残した場合の実効的な税負担を確認することが重要です。
役員報酬で節税するために知っておきたい税金の仕組み②
役員報酬を受け取ると所得税・住民税がかかる
役員報酬を支給すると、会社の利益は減りますが、役員個人の給与収入が増えます。役員個人には所得税・住民税がかかるため、役員報酬を高くしすぎると、個人側の税金負担が大きくなります。
役員報酬の節税や税金対策でよくある失敗は、「会社の法人税を減らしたい」という理由だけで役員報酬を高く設定してしまうケースです。
IDEMAE編集部
確かに、役員報酬を増やせば会社の利益は減ります。しかし、個人の所得税・住民税・社会保険料まで増えれば、結果的に会社と個人を合わせた手残りが減ることもあります。
役員報酬の金額は、法人税と所得税の税率差だけでなく、給与所得控除、所得控除、社会保険料、住民税、会社負担分の社会保険料まで含めて判断する必要があります。
役員報酬で節税するために知っておきたい税金の仕組み③
役員報酬が増えると社会保険料も増える
役員報酬の税金対策で見落とされやすいのが、社会保険料です。役員報酬を受け取る場合、健康保険・厚生年金保険の対象となることが多く、役員報酬の月額に応じて社会保険料が増えます。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬で節税するには?法人税と所得税の最適化戦略を解説」
社会保険料は、役員個人の負担だけでなく、会社負担も発生します。そのため、役員報酬を月額で高く設定すると、個人の手取りが減るだけでなく、会社側の固定費も増えます。役員報酬で節税しようとしても、社会保険料の会社負担まで含めると、思ったほど税金対策になっていないケースもあります。
役員報酬の節税や税金対策では、法人税・所得税・住民税に加えて、社会保険料を必ず計算に入れましょう。
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役員報酬で節税するために知っておきたい税金の仕組み④
役員報酬を高くしすぎると「節税」ではなく「手残り減少」になる
役員報酬は高ければ高いほど節税になるわけではありません。役員報酬を高くすれば法人税は下がりやすくなりますが、個人の所得税・住民税・社会保険料が増えます。
特に、すでに高い役員報酬を受け取っている場合、追加で役員報酬を増やしても、個人側の税金負担が大きくなり、手取りの増加幅が小さくなる可能性があります。また、会社に利益が残らないことで、融資審査や資金繰りに悪影響が出る場合もあります。
IDEMAE編集部
役員報酬の節税や税金対策では、「法人税を減らすこと」だけでなく、「会社にいくら残すべきか」「個人にいくら移すべきか」を考える必要があります。
役員報酬はいくらにすると節税になる?税金対策になる決め方
役員報酬の節税や税金対策で最も気になるのが、「役員報酬はいくらにすればよいのか」という点です。
結論からいうと、役員報酬の最適額は会社ごとに異なります。年収600万円〜800万円前後が目安として語られることもありますが、それだけで役員報酬を決めるのは危険です。役員報酬の節税効果は、会社の利益、経営者の生活費、社会保険料、将来の融資予定、家族構成、退職金設計などによって変わります。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬は節税対策できる?損しない方法と注意点を解説」
節税するための役員報酬の決め方①
まずは役員報酬を引く前の利益を予測する
役員報酬の税金対策では、まず「役員報酬を引く前の利益」を予測することが重要です。
IDEMAE編集部
売上だけを見ても、役員報酬の適正額は判断できません。
たとえば、売上が3,000万円あっても、外注費や広告費、仕入れ、人件費が大きければ、実際の利益はそれほど残らないかもしれません。一方で、売上が1,500万円でも、粗利率が高く固定費が少なければ、役員報酬を十分に支払える場合があります。
役員報酬の節税や税金対策では、次の流れで考えると判断しやすくなります。
- 年間売上の見込みを出す
- 外注費・仕入れ・広告費・家賃などの経費を見積もる
- 役員報酬を引く前の利益を予測する
- 役員報酬を支給した後の法人利益を確認する
- 法人税・所得税・住民税・社会保険料を試算する
- 会社と個人の合計手残りを比較する
役員報酬を決める前に利益予測をしないと、期中で資金繰りが苦しくなったり、逆に利益が想定以上に残って法人税が高くなったりする可能性があります。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬で節税する方法とは?シミュレーションや注意点も解説!」
節税するための役員報酬の決め方②
最低限必要な生活費から逆算する
役員報酬の節税を優先しすぎて、役員報酬を低く設定しすぎるのも危険です。役員報酬を低くすれば、個人の所得税・住民税・社会保険料は抑えやすくなります。しかし、役員個人の生活費が足りなければ、会社から役員貸付金のような形でお金を引き出すことになり、別の問題が発生する可能性があります。
役員報酬の税金対策では、まず最低限必要な生活費を確認しましょう。
たとえば、毎月の生活費が40万円必要であれば、税金や社会保険料を差し引いた後に40万円程度の手取りが残るように役員報酬を設定する必要があります。
単純に節税だけを考えて役員報酬を月20万円にしてしまうと、個人の生活資金が不足し、会社資金と個人資金の区別があいまいになるおそれがあります。
節税や税金対策のための役員報酬に関する注意点
単純に節税だけを考えて役員報酬を月20万円にしてしまうと、個人の生活資金が不足し、会社資金と個人資金の区別があいまいになるおそれがあります。
役員報酬の節税は、生活費を無視して行うものではありません。生活に必要な手取りを確保したうえで、法人税・所得税・住民税・社会保険料のバランスを調整することが重要です。
節税するための役員報酬の決め方③
法人税率と個人の所得税率を比較する
役員報酬の税金対策では、法人に利益を残した場合の税負担と、役員報酬として個人に支給した場合の税負担を比較します。
会社に利益を残せば法人税などがかかります。一方、役員報酬として個人に支給すれば、所得税・住民税・社会保険料がかかります。そのため、役員報酬を増やすべきか、会社に利益を残すべきかは、両方の負担を比較して判断します。
ただし、法人税率と所得税率を単純に比較するだけでは不十分です。個人側では給与所得控除や所得控除があり、会社側では法人住民税や法人事業税も関係します。また、役員報酬を増やすと社会保険料も増えるため、税率だけで判断すると実態とズレる可能性があります。
IDEMAE編集部
役員報酬の節税や税金対策では、少なくとも次の4つを比較しましょう。
| 比較項目 | 内容 |
|---|---|
| 法人に残した場合 | 法人税・法人住民税・法人事業税がかかる |
| 役員報酬で受け取る場合 | 所得税・住民税・社会保険料がかかる |
| 会社負担分 | 社会保険料の会社負担が発生する |
| 手残り | 会社と個人を合わせていくら残るか |
節税するための役員報酬の決め方④
融資を受ける予定がある場合は会社に利益を残す判断も必要

役員報酬の節税や税金対策を考えるときは、融資予定も重要です。役員報酬を高く設定しすぎると、会社に利益が残りにくくなります。会社に利益が残らないと、自己資本が増えにくく、金融機関からの評価に影響する場合があります。
特に、創業初期や成長期の会社では、節税だけを重視するよりも、会社に一定の利益を残して財務体質を整える方がよいケースがあります。法人税を少し払ってでも、会社に利益を残した方が、将来の融資や資金調達で有利に働く可能性があるためです。
役員報酬の節税は、税金だけを見て判断するものではありません。会社の成長投資、採用、広告費、融資、資金繰りまで含めて、どの程度の利益を会社に残すべきかを検討しましょう。
会計事務所SoVaでは、記帳業務や給与計算だけではなく、社会保険などの役所手続き、さらには助成金・補助金や節税アドバイスを 29,800円〜丸ごとお任せいただくことが可能 です。バックオフィス業務が面倒だと感じている方は、ぜひ会計事務所SoVaにお任せください!
節税するための役員報酬の決め方⑤
役員報酬の相場だけで決めると失敗しやすい
「役員報酬の相場はどのくらいか」を調べて、その金額に合わせて役員報酬を決める方もいます。しかし、役員報酬の相場はあくまで参考情報です。業種、利益率、事業規模、資金繰り、家族構成、生活費、将来の退職金設計によって、適切な役員報酬は変わります。
たとえば、同じ年商3,000万円の会社でも、利益が300万円の会社と利益が1,500万円の会社では、役員報酬の適正額は大きく異なります。また、同じ利益水準でも、融資を受けたい会社と、当面は自己資金で経営する会社では、会社に残すべき利益も変わります。
IDEMAE編集部
役員報酬の節税や税金対策では、相場よりも自社の数字に基づくシミュレーションが重要です。
役員報酬を損金算入するための基本ルール
役員報酬で節税や税金対策を行うには、税務上のルールを守る必要があります。役員報酬は、従業員の給与と違い、利益調整に使われやすい支出です。そのため、税法上は役員報酬の損金算入について厳しいルールが設けられています。
国税庁は、法人が役員に支給する給与のうち、定期同額給与、事前確定届出給与、一定の業績連動給与のいずれにも該当しないものは、原則として損金の額に算入されないと説明しています。また、これらに該当する場合でも、不相当に高額な部分は損金算入できません。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
「役員報酬で節税するには?税金の負担を軽減する具体的な要件と注意点を解説!」
役員報酬を損金算入するための基本ルール①
定期同額給与は毎月同額で支給する必要がある
役員報酬の基本となるのが、定期同額給与です。定期同額給与とは、原則として毎月同じ金額を支給する役員報酬のことです。国税庁は、定期同額給与について、支給時期が1か月以下の一定期間ごとであり、各支給時期の支給額が同額であるものなどと説明しています。
たとえば、毎月50万円の役員報酬を支給すると決めた場合、原則としてその事業年度中は毎月50万円を支給し続ける必要があります。利益が出た月だけ役員報酬を増やしたり、資金繰りが苦しい月だけ役員報酬を減らしたりすると、損金算入に問題が生じる可能性があります。
役員報酬の節税や税金対策では、この定期同額給与のルールを守ることが大前提です。
「役員報酬の決め方」に関するおすすめ記事
役員報酬の定期同額給与とは?損金算入の条件・変更ルール・注意点をわかりやすく解説
この記事では、そもそも役員報酬とは何か、役員報酬の定期同額給与とは何か、役員報酬を定期同額給与として損金算入する条件、役員報酬を変更できるタイミング、定期同額給与で損金算入できないケース、会社設立初期に役員報酬を決める流れまでわかりやすく解説します。
役員報酬を損金算入するための基本ルール②
役員報酬の変更は原則として期首から3か月以内に行う
役員報酬は、原則として事業年度開始から3か月以内に改定します。国税庁の説明でも、定期給与の改定について、会計期間開始の日から3か月を経過する日までにされた改定などが示されています。
たとえば、3月決算の会社であれば、4月から新しい事業年度が始まります。この場合、役員報酬の変更は原則として6月末までに決める必要があります。期首から3か月を過ぎてから「利益が出そうだから役員報酬を上げよう」と考えても、税務上は損金算入が認められない可能性があります。
節税や税金対策のための役員報酬に関するポイント!
役員報酬の税金対策では、決算直前に慌てて調整するのではなく、期首の段階で年間利益を予測し、役員報酬を決めておくことが重要です。
役員報酬を損金算入するための基本ルール③
事前確定届出給与を使えば役員賞与も損金算入できる場合がある
役員に賞与を支給したい場合、事前確定届出給与を活用する方法があります。事前確定届出給与とは、あらかじめ支給時期と支給金額を定め、期限内に税務署へ届出を行うことで、一定の役員賞与を損金算入できる制度です。
国税庁は、事前確定届出給与について、所定の時期に確定した額の金銭などを交付する旨の定めに基づいて支給される給与で、一定の場合には事前確定届出給与に関する届出をしていることが必要と説明しています。
IDEMAE編集部
届出期限は原則として、株主総会等の決議日から1か月を経過する日、または会計期間開始日から4か月を経過する日のいずれか早い日とされています。
事前確定届出給与は、役員報酬の節税や税金対策に活用できる可能性があります。ただし、届出内容と実際の支給日・支給金額がズレると、損金算入できなくなるリスクがあります。
節税や税金対策のための役員報酬に関する注意点
国税庁の質疑応答でも、届出書の記載額と異なる支給をした場合の取扱いが示されており、事前確定届出給与は厳格に扱われます。
役員報酬を損金算入するための基本ルール④
不相当に高額な役員報酬は否認される可能性がある
役員報酬は、定期同額給与や事前確定届出給与の形式を満たしていれば、いくらでも損金算入できるわけではありません。不相当に高額な役員報酬は、税務調査で否認される可能性があります。
不相当に高額かどうかは、役員の職務内容、会社の収益状況、従業員給与とのバランス、同業他社の水準などを総合的に見て判断されます。たとえば、ほとんど業務をしていない役員に高額な役員報酬を支給している場合や、会社の規模に対して明らかに過大な役員報酬を支給している場合は、税金対策ではなく利益移転と見られるリスクがあります。
役員報酬で節税するには、金額の根拠を説明できる状態にしておくことが重要です。株主総会議事録、職務内容、業務実態、報酬決定の根拠などを整理しておきましょう。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬で節税するなら知っておくべき基礎知識」
役員報酬を使った主な節税・税金対策

役員報酬の節税や税金対策には、複数の方法があります。ただし、それぞれ向いている会社と向いていない会社があります。役員報酬の節税方法を選ぶ際は、節税効果だけでなく、税務調査リスク、社会保険料、資金繰り、将来の退職金設計まで含めて判断しましょう。
役員報酬の金額を調整して法人税と所得税のバランスを取る
最も基本的な役員報酬の税金対策は、役員報酬の金額を調整して、法人税と個人の所得税・住民税・社会保険料のバランスを取ることです。
役員報酬を増やせば、会社の利益が減り、法人税の節税につながります。一方で、役員報酬を増やしすぎると、個人の所得税・住民税・社会保険料が増え、手残りが減る可能性があります。
そのため、役員報酬の節税では、次のように考えるとよいでしょう。
| 状況 | 役員報酬の考え方 |
|---|---|
| 会社利益が少ない | 無理に役員報酬を高くせず、生活費を確保できる水準を優先する |
| 会社利益が安定している | 法人税と個人税負担のバランスを見て役員報酬を調整する |
| 会社利益が大きい | 役員報酬だけでなく、社宅・旅費規程・共済・退職金設計も検討する |
| 融資を受けたい | 役員報酬を取りすぎず、会社に利益を残す判断も必要 |
| 社会保険料が重い | 月額報酬と賞与設計を含めて慎重に検討する |
役員報酬の節税や税金対策は、毎年同じ金額でよいとは限りません。会社の成長段階や利益水準に応じて、毎期見直すことが大切です。
家族を役員にして所得分散する
家族を役員にして役員報酬を支給することで、所得分散による節税につながる場合があります。社長1人に高額な役員報酬を集中させるよりも、配偶者や親族が実際に会社業務を担当し、それに見合う役員報酬を受け取る方が、世帯全体の所得税負担を抑えられるケースがあります。
IDEMAE編集部
たとえば、社長1人が年間1,200万円の役員報酬を受け取るよりも、社長600万円、配偶者300万円、親族300万円のように分散できれば、累進課税の影響を抑えられる可能性があります。
ただし、家族役員を使った役員報酬の節税は、税務調査で見られやすいポイントです。勤務実態がない家族に役員報酬を支給している場合、税金対策ではなく架空人件費や利益移転と見られる可能性があります。
家族役員に役員報酬を支給する場合は、以下を整理しておきましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 職務内容 | 経理、採用、営業、広報、管理業務など、何を担当しているか |
| 勤務実態 | 実際に業務をしている証拠があるか |
| 報酬の妥当性 | 業務量や責任に対して役員報酬が高すぎないか |
| 議事録 | 役員選任や報酬決定の記録があるか |
| 支払実態 | 実際に本人名義の口座へ支給しているか |
家族役員による役員報酬の節税は、実態があれば有効な税金対策になります。一方で、実態がなければ否認リスクが高いため注意が必要です。
会計事務所SoVaでは、記帳業務や給与計算だけではなく、社会保険などの役所手続き、さらには助成金・補助金や節税アドバイスを 29,800円〜丸ごとお任せいただくことが可能 です。バックオフィス業務が面倒だと感じている方は、ぜひ会計事務所SoVaにお任せください!
事前確定届出給与で役員賞与を活用する
役員賞与を活用した税金対策として、事前確定届出給与があります。事前確定届出給与を使うと、毎月の役員報酬とは別に、あらかじめ決めた時期・金額で役員賞与を支給し、一定の要件を満たせば損金算入できる場合があります。
事前確定届出給与は、役員報酬の節税だけでなく、社会保険料の設計にも関係することがあります。厚生年金保険では、標準賞与額について、支給1回につき150万円が上限とされています。日本年金機構も、標準賞与額は実際の税引き前賞与額から1,000円未満を切り捨てたもので、支給1回につき150万円が上限と説明しています。
ただし、事前確定届出給与は非常に厳格です。届出期限、支給日、支給金額、議事録、資金繰りをすべて管理する必要があります。支給日が1日ズレたり、支給金額が1円ズレたりすると、損金算入に問題が出る可能性があります。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬を経費にして節税するには?損金算入の要件を解説」
役員報酬の節税や税金対策として事前確定届出給与を使う場合は、税理士や社労士と相談しながら慎重に設計するのが安全です。
役員社宅を活用して住居費の負担を抑える
役員報酬以外の税金対策として、役員社宅の活用があります。役員社宅とは、会社が住宅を借り上げ、役員に貸与する仕組みです。一定の賃貸料相当額を役員から徴収すれば、役員個人に給与課税されずに住居費の負担を抑えられる場合があります。
国税庁は、役員に社宅を貸与する場合、役員から1か月あたり一定額の賃貸料相当額を受け取っていれば、給与として課税されないと説明しています。ただし、いわゆる豪華社宅については通常支払うべき使用料相当額が賃貸料相当額になるとされています。
役員社宅は、役員報酬を直接増やさずに生活コストを下げられるため、役員報酬の節税や税金対策と相性がよい方法です。
IDEMAE編集部
ただし、個人契約の家賃を会社が負担するだけでは、役員への給与として課税される可能性があります。
法人名義で契約する、賃貸料相当額を計算する、社宅規程を整備するなど、実務面の対応が必要です。
旅費規程を整備して出張日当を支給する
役員報酬の税金対策では、旅費規程の整備も有効です。会社で出張旅費規程を作成し、出張時に日当を支給することで、会社側では経費として処理しやすくなり、役員個人側でも通常必要な範囲内であれば課税されにくい扱いになります。
国税庁は、国内の出張や転勤のために役員または使用人へ支給した出張旅費、宿泊費、日当について、その旅行について通常必要であると認められる部分の金額は課税仕入れになると説明しています。 また、出張旅費等に係る仕入税額控除の照会では、通常必要と認められる部分については所得税が非課税となる範囲内で判断される旨も示されています。
ただし、出張日当は金額を自由に高く設定できるわけではありません。同業他社の水準、役職、出張内容、移動距離、宿泊の有無などを踏まえて、合理的な金額にする必要があります。高すぎる日当を支給すると、税務調査で給与課税や損金否認のリスクがあります。
旅費規程による役員報酬の節税や税金対策では、以下を整備しましょう。
| 整備項目 | 内容 |
|---|---|
| 出張旅費規程 | 役員・従業員ごとの日当基準を明記する |
| 出張申請書 | 出張目的、出張先、期間を記録する |
| 出張報告書 | 実際に出張した事実を残す |
| 精算ルール | 交通費・宿泊費・日当の扱いを明確にする |
| 金額の妥当性 | 高すぎる日当になっていないか確認する |
小規模企業共済で個人の所得控除を活用する
役員報酬を受け取る経営者個人の税金対策として、小規模企業共済があります。小規模企業共済は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための退職金制度です。
中小機構によると、小規模企業共済の掛金は月額1,000円から70,000円まで設定でき、掛金は全額を小規模企業共済等掛金控除として課税対象所得から控除できます。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬で会社と個人の両方の節税ができる方法|役員報酬の相場や決め方のポイント、社会保険料を節約できるスキームも紹介」
役員報酬を受け取っている経営者にとって、小規模企業共済は個人側の所得税・住民税を抑える税金対策になります。役員報酬そのものを減らすのではなく、役員報酬を受け取った後の課税所得を圧縮できる点が特徴です。
ただし、小規模企業共済はあくまで将来の退職金準備です。短期間で任意解約すると元本割れする可能性があるため、短期的な節税だけを目的に加入するのはおすすめできません。役員報酬の節税とあわせて、長期的な退職金設計として検討しましょう。
経営セーフティ共済で法人の利益を圧縮する
法人側の税金対策として、経営セーフティ共済を活用する方法もあります。経営セーフティ共済は、取引先の倒産リスクに備える制度ですが、掛金を法人の損金に算入できる点から、法人の節税対策として検討されることがあります。
中小機構によると、経営セーフティ共済の掛金月額は5,000円から20万円の範囲で設定でき、掛金残高が800万円に達するまで納付できます。また、納付した掛金は、法人の場合は損金の額に算入できます。
ただし、経営セーフティ共済は税金が完全に消える制度ではなく、課税を将来に繰り延べる性質があります。解約手当金を受け取る際には、法人の収入として課税対象になります。そのため、役員報酬の節税や税金対策として経営セーフティ共済を使う場合は、解約時期や退職金支給時期、赤字の発生時期など、出口戦略まで考える必要があります。
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役員報酬の節税・税金対策で失敗しやすいケース
役員報酬は、正しく設計すれば有効な節税・税金対策になります。
IDEMAE編集部
一方で、ルールを理解せずに役員報酬を変更したり、実態のない支給を行ったりすると、税務調査で否認されるリスクがあります。
役員報酬の節税・税金対策で失敗しやすいケース①
節税目的で役員報酬を高くしすぎる
役員報酬で節税しようとして、必要以上に役員報酬を高く設定するケースがあります。たしかに役員報酬を高くすると、会社の利益が減り、法人税の節税につながる可能性があります。
しかし、役員報酬を高くしすぎると、役員個人の所得税・住民税・社会保険料が増えます。また、会社に利益が残らないため、資金繰りや融資評価に悪影響が出ることもあります。
役員報酬の節税や税金対策では、「法人税を減らすこと」だけを目的にしないことが大切です。会社と個人の合計手残り、会社に残す運転資金、将来の融資予定まで含めて判断しましょう。
役員報酬の節税・税金対策で失敗しやすいケース②
期中に役員報酬を自由に変更してしまう
役員報酬は、原則として期首から3か月以内に決定し、毎月同額で支給する必要があります。期中に「利益が出たから増やす」「資金繰りが苦しいから減らす」といった変更をすると、損金算入できない部分が出る可能性があります。
特に、決算直前に利益を圧縮する目的で役員報酬を増やすのは危険です。役員報酬の節税や税金対策は、決算直前ではなく、期首の段階で年間利益を予測して行う必要があります。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「「役員報酬の最適化」という節税術」
役員報酬の節税・税金対策で失敗しやすいケース③
勤務実態のない家族役員に報酬を支払う
家族役員への役員報酬は、所得分散による節税につながる可能性があります。しかし、勤務実態がない家族に役員報酬を支払うと、税務調査で否認されるリスクがあります。
たとえば、配偶者や親族を役員として登記しているものの、実際には業務をしていない場合、高額な役員報酬を支給していると問題になりやすいです。
IDEMAE編集部
家族役員を使った税金対策では、業務内容、勤務実態、報酬額の妥当性を説明できるようにしておきましょう。
役員報酬の節税・税金対策で失敗しやすいケース④
事前確定届出給与の支給日・金額がズレる
事前確定届出給与は、役員賞与を損金算入できる可能性がある制度ですが、非常に厳格です。届出内容と支給日・支給金額がズレると、損金算入できなくなるリスクがあります。
たとえば、届出では6月30日に300万円を支給するとしていたのに、資金繰りの都合で7月1日に支給した場合や、299万円しか支給しなかった場合、税務上問題になる可能性があります。
役員報酬の節税や税金対策として事前確定届出給与を使うなら、資金繰りまで含めて確実に実行できる金額・日程にすることが重要です。

役員報酬の節税・税金対策で失敗しやすいケース⑤
社会保険料や将来の年金額を考慮していない
役員報酬の税金対策では、社会保険料を見落とさないことが重要です。役員報酬を下げると、短期的には社会保険料を抑えられる場合があります。しかし、厚生年金の将来受給額にも影響する可能性があります。
また、役員報酬を低くしすぎると、役員退職金の計算や生活費の確保にも影響します。役員報酬の節税は、今期の税金だけでなく、将来の年金、退職金、資金繰りまで含めて判断しましょう。
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役員報酬の節税は税理士に相談すべき?
役員報酬の節税や税金対策は、自社だけで判断できる部分もあります。しかし、利益水準が大きい会社、役員賞与を使いたい会社、家族役員や役員社宅を活用したい会社、社会保険料まで含めて設計したい会社は、税理士などの専門家に相談した方が安全です。
自社だけで判断しやすいケース
会社の利益が少なく、役員報酬も最低限の生活費を確保する程度であれば、比較的判断しやすい場合があります。
IDEMAE編集部
たとえば、創業直後で利益がまだ安定していない会社では、まず生活費と資金繰りを優先し、無理のない役員報酬を設定することが多いです。
ただし、この場合でも、役員報酬を決める際には株主総会議事録を作成し、毎月同額で支給するなど、基本的な手続きは必要です。役員報酬の節税や税金対策を本格的に行わない場合でも、損金算入ルールは守りましょう。
税理士に相談した方がよいケース
次のような場合は、税理士に相談した方がよいです。
| ケース | 税理士に相談すべき理由 |
|---|---|
| 利益が大きく出ている | 法人税・所得税・社会保険料の総額試算が必要 |
| 役員報酬を増減したい | 期首3か月以内の改定や議事録整備が必要 |
| 役員賞与を出したい | 事前確定届出給与の届出期限・支給管理が必要 |
| 家族役員を活用したい | 勤務実態や報酬額の妥当性を整理する必要がある |
| 役員社宅を使いたい | 賃貸料相当額や契約名義の確認が必要 |
| 旅費規程を作りたい | 日当金額や規程内容の妥当性を確認する必要がある |
| 融資を受けたい | 役員報酬と会社利益のバランスを考える必要がある |
役員報酬の節税や税金対策は、税務だけではなく、労務や経理にも関係します。たとえば、社会保険料の標準報酬月額、月額変更届、給与計算、源泉徴収、年末調整なども関係するため、税務・労務・経理をまとめて見られる体制があると判断しやすくなります。
顧問料の安さだけでなく対応範囲を確認する
役員報酬の節税や税金対策を税理士に相談する場合、顧問料の安さだけで選ぶのは危険です。役員報酬の金額設定、事前確定届出給与、役員社宅、旅費規程、家族役員、社会保険料まで相談したい場合、単に申告書を作成するだけの税理士では対応範囲が足りないことがあります。
役員報酬で節税や税金対策に関する参考記事:「役員報酬の適正額はいくら?税理士に相談するメリットについても解説」
税理士を選ぶ際は、以下を確認しましょう。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 役員報酬のシミュレーション | 法人税・所得税・住民税・社会保険料まで見てくれるか |
| 事前確定届出給与 | 届出書の作成や期限管理に対応しているか |
| 役員社宅 | 賃貸料相当額や社宅規程まで相談できるか |
| 旅費規程 | 出張日当の設計や規程作成まで相談できるか |
| 社会保険 | 社労士領域まで連携できるか |
| 経理体制 | 給与計算・記帳・年末調整まで一貫して見られるか |
役員報酬の節税や税金対策は、単発のアドバイスだけで完結しません。毎月の給与計算、社会保険料、記帳、決算、税務申告までつながっているため、継続的に相談できる体制が重要です。
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役員報酬の節税・税金対策に関するよくある質問(FAQ)
役員報酬はいくらにすると一番節税になりますか?
役員報酬はいくらにすると一番節税になるかは、会社の利益、役員個人の生活費、所得税・住民税・社会保険料、融資予定によって異なります。一般的な相場だけで役員報酬を決めるのではなく、役員報酬を支給した場合と会社に利益を残した場合の手残りを比較することが重要です。役員報酬の節税や税金対策では、法人税だけでなく、個人側の税金と社会保険料まで含めてシミュレーションしましょう。
「合同会社の役員報酬」に関するおすすめ記事
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役員報酬を0円にすると節税になりますか?
役員報酬を0円にすると、役員個人の所得税・住民税・社会保険料を抑えられる場合があります。しかし、会社に利益が残れば法人税がかかります。
IDEMAE編集部
役員個人の生活費が足りず、会社からお金を借りるような形になると、役員貸付金の問題が発生する可能性があります。
役員報酬を0円にする税金対策は、法人税・生活費・資金繰りを踏まえて慎重に判断しましょう。
役員報酬は期中に変更できますか?
役員報酬は、原則として事業年度開始から3か月以内に変更します。期中の変更は、役員の職務内容の重大な変更や経営状況の著しい悪化など、一定の理由がある場合に限られます。単に「利益が出たから増やす」「税金対策のために決算前に変える」といった変更は、損金算入に問題が出る可能性があります。
役員賞与は節税に使えますか?
役員賞与は、原則として通常の賞与のように自由に損金算入できるわけではありません。ただし、事前確定届出給与として、支給時期と支給金額を事前に定め、期限内に届出を行い、届出どおりに支給すれば、損金算入できる場合があります。役員賞与を使った役員報酬の節税や税金対策は、届出期限と支給管理が非常に重要です。
節税や税金対策のための役員報酬に関するおすすめ記事
役員報酬で節税や税金対策をする方法については、以下の記事も是非ご覧ください。
「役員報酬を経費にする方法を解説!経費になるための要件とは?」
家族に役員報酬を払うと節税になりますか?
家族が実際に会社の業務を担当しており、職務内容に見合った役員報酬であれば、所得分散によって節税につながる場合があります。ただし、勤務実態のない家族に役員報酬を支給すると、税務調査で否認されるリスクがあります。家族役員を使った税金対策では、業務内容、勤務実態、報酬額の妥当性を説明できるようにしておきましょう。
役員社宅は役員報酬の節税になりますか?
役員社宅は、役員報酬を直接増やさずに生活コストを下げる方法として、役員報酬の節税や税金対策に活用できる場合があります。ただし、会社名義で契約し、役員から適正な賃貸料相当額を徴収するなど、一定の要件を満たす必要があります。
節税や税金対策のための役員報酬に関する注意点
個人契約の家賃を会社が負担するだけでは、給与課税される可能性があるため注意しましょう。
役員報酬の節税は税理士に相談すべきですか?
役員報酬の節税や税金対策は、法人税・所得税・住民税・社会保険料・資金繰り・融資評価まで関係するため、一定以上の利益が出ている会社は税理士に相談した方が安全です。特に、事前確定届出給与、家族役員、役員社宅、旅費規程、小規模企業共済、経営セーフティ共済などを組み合わせたい場合は、専門家に相談してから進めることをおすすめします。
まとめ|役員報酬の節税や税金対策方法とは?
会計事務所SoVaでは、記帳業務や給与計算だけではなく、社会保険などの役所手続き、さらには助成金・補助金や節税アドバイスを 29,800円〜丸ごとお任せいただくことが可能 です。バックオフィス業務が面倒だと感じている方は、ぜひ会計事務所SoVaにお任せください!
役員報酬は、会社経営者にとって重要な節税・税金対策の1つです。役員報酬を適切に設定すれば、会社の利益を圧縮し、法人税を抑えられる可能性があります。
しかし、役員報酬の節税は、法人税だけを見て判断するものではありません。役員報酬を増やせば、役員個人の所得税・住民税・社会保険料が増えます。また、会社側でも社会保険料の会社負担が発生します。そのため、役員報酬の税金対策では、会社と個人を合わせた手残りを最大化する視点が重要です。
役員報酬で節税するには、次のポイントを押さえましょう。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 利益予測 | 役員報酬を引く前の利益を把握する |
| 生活費 | 個人に必要な手取りを確保する |
| 税金比較 | 法人税・所得税・住民税を比較する |
| 社会保険料 | 個人負担・会社負担の両方を見る |
| 損金算入ルール | 定期同額給与や事前確定届出給与のルールを守る |
| 否認リスク | 不相当に高額な役員報酬や実態のない家族役員に注意する |
| 周辺施策 | 役員社宅、旅費規程、小規模企業共済、経営セーフティ共済も検討する |
役員報酬の節税や税金対策は、単に「役員報酬を上げる」「役員報酬を下げる」だけでは最適化できません。会社に利益を残すべきか、個人で受け取るべきか、社会保険料をどう考えるか、将来の融資や退職金設計にどう影響するかまで含めて判断する必要があります。
役員報酬の金額設定に迷う場合や、役員報酬を使った節税・税金対策を安全に進めたい場合は、税理士に相談しながらシミュレーションを行いましょう。
IDEMAE編集部
特に、税務・労務・経理をまとめて確認できる体制があれば、役員報酬の決め方だけでなく、社会保険料、給与計算、記帳、決算、税務申告まで一貫して整えやすくなります。
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