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役員報酬はいくらが得?税金・社会保険・手取りから最適額の決め方を解説

更新日:2026.06.30

役員報酬はいくらが得なのかは、会社を経営するうえで非常に重要なテーマです。特に会社設立直後や法人成りを検討している場合、「役員報酬を高くして法人税を減らした方がよいのか」「役員報酬を低くして社会保険料や所得税を抑えた方がよいのか」で迷う人は多いでしょう。

結論からいうと、役員報酬はいくらが得かに絶対的な正解はありません。役員報酬を高くすれば会社の利益は減り、法人税の負担は抑えやすくなります。一方で、役員個人の所得税・住民税・社会保険料は増えやすくなります。反対に、役員報酬を低くすれば個人側の負担は抑えやすくなりますが、生活費が不足したり、会社に利益が残りすぎて法人税が増えたりする可能性があります。

つまり、役員報酬はいくらが得かを考えるときは、会社だけ、個人だけ、税金だけで判断してはいけません。会社に残るお金、役員本人の手取り、社会保険料、法人税、融資への影響、将来の資金繰りまで含めて比較することが重要です。

この記事では、役員報酬はいくらが得なのかを、税金・社会保険・手取り・資金繰りの観点から分かりやすく解説します。単に「月額いくらがおすすめ」と断定するのではなく、自社にとって得な役員報酬の決め方まで整理します。

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【結論】役員報酬はいくらが得かは会社利益・手取り・社会保険料で変わる

役員報酬はいくらが得かを考えるうえで、まず理解しておきたいのは「得」の意味です。多くの人は、役員報酬を決めるときに節税だけを重視しがちです。しかし、法人税を減らせても、役員個人の所得税や社会保険料が大きく増えれば、全体としては得とはいえない場合があります。

役員報酬で本当に得するためには、会社と個人を一体で見て、最終的に手元に残るお金を最大化する必要があります。

役員報酬はいくらが得かに固定の正解はない

役員報酬はいくらが得かは、会社の利益水準によって変わります。たとえば、年間利益が300万円の会社と、年間利益が3,000万円の会社では、適正な役員報酬は同じになりません。利益が少ない会社で役員報酬を高く設定すると、会社の資金繰りが苦しくなります。反対に、利益が大きい会社で役員報酬を低くしすぎると、会社に利益が残りすぎて法人税の負担が重くなる可能性があります。

また、役員本人の生活費も重要です。役員報酬を低く設定すれば税金や社会保険料を抑えられるように見えますが、生活費が足りなければ、会社から個人的にお金を借りる状態になりかねません。これは役員貸付金や役員借入金の問題につながることがあり、融資審査や決算書の見え方にも影響します。

そのため、役員報酬はいくらが得かを考える際は、次の3つを同時に見る必要があります。

  • 会社にいくら資金を残したいか
  • 役員本人はいくら手取りが必要か
  • 税金と社会保険料を含めた総負担がどう変わるか

IDEMAE編集部

この3つのバランスを取ることが、役員報酬の最適額を決める基本になります。

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月額90万円や年収900万円は目安になるが万能ではない

役員報酬はいくらが得かを調べると、「月額90万円まで」「年収900万円以下」などの目安を見かけることがあります。これらは、所得税や社会保険料の負担を考えるうえで参考になるラインです。

ただし、月額90万円や年収900万円が、すべての会社にとって得になるわけではありません。会社の利益が少ない場合、月額90万円の役員報酬は高すぎる可能性があります。反対に、会社の利益が大きい場合は、年収900万円以下に抑えることだけを優先すると、会社に利益が残りすぎて法人税負担が増える場合もあります。

役員報酬はいくらが得かを判断する際は、特定の金額だけで決めるのではなく、会社利益と役員本人の手取りをセットで考えることが大切です。目安の金額はあくまで検討材料であり、自社の利益予測や生活費、社会保険料、融資計画に合わせて調整する必要があります。

役員報酬で得する金額は「会社と個人の合算」で考える

役員報酬はいくらが得かを判断するときに最も重要なのは、会社と個人を分けて考えすぎないことです。

たとえば、会社の利益が1,200万円あるとします。役員報酬を低く設定すれば、会社には利益が残ります。しかし、その分だけ法人税の対象となる所得が増えます。一方、役員報酬を高く設定すれば、会社の利益は減り、法人税は抑えやすくなります。しかし、役員個人の所得税・住民税・社会保険料が増えます。

この視点がないと、「法人税は減ったが、社会保険料と所得税が増えて手取りが思ったほど残らない」「個人の税金は少ないが、会社に利益が残りすぎて法人税が重い」という失敗につながります。

役員報酬で税金と社会保険料が変わる仕組み

役員報酬はいくらが得かを理解するためには、税金と社会保険料の仕組みを押さえる必要があります。役員報酬は会社にとっては費用になり得る一方で、役員個人にとっては給与所得になります。そのため、同じ金額でも会社側と個人側で影響が異なります。

役員報酬を増やすと法人税は下がりやすい

役員報酬は、税務上の要件を満たせば会社の損金として扱うことができます。損金になるということは、会社の利益を減らす効果があるということです。会社の利益が減れば、法人税の対象となる所得も減るため、法人税の負担は下がりやすくなります。

このため、役員報酬はいくらが得かを考える際に、「会社の利益をどの程度まで下げるか」は重要な論点です。特に利益が大きく出ている会社では、役員報酬を適切に設定することで法人税の負担を調整しやすくなります。

役員報酬はいくらが得かを判断するときは、「法人税が減るから高くする」という考え方ではなく、「法人税が減る効果と個人負担が増える影響のどちらが大きいか」を比較する必要があります。

役員報酬を増やすと所得税・住民税は上がりやすい

役員報酬は、役員個人にとって給与所得にあたります。給与所得には給与所得控除がありますが、報酬額が増えれば課税所得も増えやすくなります。所得税は累進課税のため、所得が増えるほど高い税率が適用される部分が出てきます。

住民税も、役員報酬が高くなるほど負担が増えやすい税金です。所得税ほど細かな累進構造ではありませんが、役員本人の所得に応じて負担が発生します。

役員報酬はいくらが得かを考える際は、額面ではなく手取りで比較する必要があります。額面の役員報酬が高くても、税金と社会保険料を差し引いた後に手元に残る金額が少なければ、得とはいえません。

社会保険料は会社負担と個人負担の両方を見る

役員報酬はいくらが得かを考えるうえで、特に見落としやすいのが社会保険料です。社会保険料は役員本人だけでなく、会社も負担します。つまり、役員報酬を増やすと、個人の手取りが減るだけでなく、会社の負担も増える可能性があります。

社会保険料は、健康保険料や厚生年金保険料などで構成されます。役員報酬が上がると標準報酬月額が上がり、それに応じて社会保険料も増えます。

このため、役員報酬はいくらが得かを判断するときは、役員本人の給与明細だけを見るのではなく、会社が負担する社会保険料も含めて考える必要があります。個人の手取りが増えても、会社の社会保険料負担が重くなり、資金繰りを圧迫するなら、最適な役員報酬とはいえません。

役員報酬の損金算入にはルールがある

役員報酬は、会社が自由に増減できる通常の給与とは異なり、税務上のルールがあります。代表的なのが定期同額給与です。定期同額給与とは、簡単にいうと、一定期間ごとに同額で支給される役員給与のことです。

役員報酬を期中に利益調整の目的で増減させると、損金算入が認められない可能性があります。たとえば、期末に利益が出そうだから役員報酬を急に増やす、赤字になりそうだから途中で役員報酬を減らすといった対応は注意が必要です。

役員報酬はいくらが得かを考えるときは、税金の金額だけでなく、「その金額を税務上問題なく支給できるか」も重要です。決算直前に慌てて調整するのではなく、事業年度開始時点で利益予測を立て、役員報酬を設計することが大切です。

役員報酬はいくらが得かを利益別に比較

役員報酬はいくらが得かは、会社の利益水準によって変わります。ここでは、利益別に役員報酬の考え方を整理します。なお、ここでいう利益は、役員報酬を決める前の会社利益をイメージすると分かりやすいです。

会社利益の目安 役員報酬の考え方
500万円未満 節税より生活費と資金繰りを優先する
500万円以上1,000万円未満 手取りと法人税のバランスを見て決める
1,000万円以上3,000万円未満 会社に残す資金と役員報酬の配分が重要
3,000万円以上 役員報酬だけでなく退職金・投資・組織設計も含める

役員報酬はいくらが得かに関するおすすめ記事:役員報酬の相場はいくら?平均額や適正額を決めるポイントを解説

利益500万円未満の場合は生活費と資金繰りを優先する

会社利益が500万円未満の場合、役員報酬はいくらが得かを考えるうえで、節税よりも生活費と資金繰りを優先すべきです。この段階では、役員報酬を高くしすぎると会社に資金が残りにくくなります。

たとえば、創業初年度や売上がまだ安定していない会社では、毎月の固定費、仕入れ、外注費、広告費、税金の支払いなどに備える必要があります。役員報酬を高く設定しすぎると、会社の手元資金が不足し、想定外の支出に対応できなくなる可能性があります。

この利益水準では、「役員報酬はいくらが得か」というより、「生活に必要な最低限の手取りを確保しながら、会社に資金を残せる金額はいくらか」と考えるのが現実的です。

利益500万円以上1,000万円未満の場合は税金と手取りのバランスを見る

会社利益が500万円以上1,000万円未満になると、役員報酬による節税効果も意識しやすくなります。この段階では、役員報酬を一定額に設定することで会社の利益を抑え、法人税の負担を調整しやすくなります。

ただし、役員報酬を増やすほど個人側の税金と社会保険料も増えます。そのため、役員報酬はいくらが得かを考える際は、法人税の削減額と個人負担の増加額を比較することが重要です。

利益が1,000万円に近づくほど、役員報酬を低くしすぎた場合に会社側の税負担が目立ちやすくなります。反対に、役員報酬を高くしすぎると、社会保険料の会社負担が重くなります。役員報酬はいくらが得かを判断するには、個人の手取りと法人の資金残高を並べて比較する必要があります。

利益1,000万円以上3,000万円未満の場合は会社に残す資金も重視する

会社利益が1,000万円以上3,000万円未満になると、役員報酬の設定によって税負担と資金繰りに大きな差が出ます。この段階では、役員報酬はいくらが得かを「節税」だけで考えるのは危険です。

利益が大きくなると、役員報酬を増やして法人税を抑えたいと考える人も多いでしょう。しかし、会社の成長フェーズでは、採用、広告、設備投資、システム導入、在庫確保など、会社に資金を残す理由も増えます。役員報酬を高くしすぎると、成長投資に使える資金が不足する可能性があります。

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この利益帯では、役員報酬はいくらが得かを考える際に、「個人の手取りを最大化する金額」だけではなく、「会社の成長資金を残せる金額」を重視することが大切です。短期的な税負担だけを減らすのではなく、翌期以降の資金繰りや融資戦略まで含めて決める必要があります。

利益3,000万円以上の場合は役員報酬以外の設計も考える

会社利益が3,000万円以上ある場合、役員報酬はいくらが得かという論点だけでは不十分です。もちろん役員報酬の設定は重要ですが、役員報酬だけで税金対策を考えると限界があります。

利益規模が大きくなると、役員報酬を高くするほど個人側の所得税・住民税・社会保険料の負担も大きくなります。一定以上の報酬では、法人税を減らす効果よりも、個人側の負担増が重く感じられることがあります。

この段階では、役員報酬に加えて、役員退職金、設備投資、採用、福利厚生、事業投資、グループ会社設計なども含めて総合的に考える必要があります。役員報酬はいくらが得かを単年度だけで判断するのではなく、数年単位で会社と個人に残る資産を最大化する視点が必要です。

利益が大きい会社ほど、税務上の適正性も重要になります。職務内容や会社規模に対して不自然に高い役員報酬を設定すると、過大役員給与と判断されるリスクもあります。役員報酬はいくらが得かを考える際は、節税効果だけでなく、金額の合理性や説明可能性も重視しましょう。

役員報酬の最適額を決める手順

役員報酬はいくらが得かを判断するには、感覚で決めるのではなく、順番に整理することが大切です。特に創業1期目や法人成り直後は、利益予測が外れやすいため、最初から高すぎる役員報酬を設定しない方が安全な場合もあります。

役員報酬を決めるSTEP①:まず役員本人の生活費から逆算する

最初に考えるべきなのは、役員本人が最低限必要とする生活費です。家賃、住宅ローン、食費、教育費、保険料、個人の借入返済、家族構成などによって、必要な手取り額は変わります。

ここで重要なのは、額面の役員報酬ではなく、手取りで考えることです。役員報酬を月額50万円に設定しても、税金や社会保険料を差し引いた後の手取りは50万円ではありません。必要な生活費が月35万円なら、そこから逆算して役員報酬を考える必要があります。

役員報酬を決めるSTEP②:次に会社に残す資金を決める

役員本人の生活費を確認したら、次に会社に残す資金を考えます。会社には、毎月の固定費、税金の納付、仕入れ、外注費、広告費、採用費、設備投資、急な売上減少に備える資金が必要です。

役員報酬を高く設定しすぎると、会社に残る資金が少なくなります。特に売上の入金サイトが長い業種や、仕入れが先に発生する業種では、会社資金の不足が経営リスクになります。

税金を減らすことだけを考えて会社の現預金が不足すれば、結果的に得とはいえません。

役員報酬を決めるSTEP③:法人税と個人税・社会保険料を比較する

生活費と会社資金を整理したら、複数の役員報酬パターンを作り、法人税と個人税・社会保険料を比較します。

たとえば、役員報酬を月額30万円、50万円、70万円、90万円にした場合、それぞれで会社利益、法人税、役員本人の所得税・住民税、社会保険料、手取りがどう変わるかを見ます。ここで見るべきなのは、どれか一つの税金ではなく、会社と個人に残るお金の合計です。

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役員報酬はいくらが得かは、シミュレーションしないと正確には分かりません。なぜなら、会社利益、家族構成、扶養、年齢、所在地、社会保険の加入状況などによって負担が変わるからです。

大まかな目安を知ることは大切ですが、最終的には自社の数字で比較する必要があります。

役員報酬を決めるSTEP④:融資を受ける予定がある場合は利益の残し方も考える

役員報酬はいくらが得かを考えるとき、融資を受ける予定がある会社は特に注意が必要です。融資審査では、会社の売上、利益、資金繰り、自己資本、代表者の状況などが確認されます。

役員報酬を高くしすぎて会社利益がほとんど残らない状態になると、金融機関から見た収益力が弱く見える可能性があります。一方で、役員報酬を低くしすぎて代表者の生活が成り立たない状態も、長期的には健全とはいえません。

役員報酬を高くするメリット・低くするメリット

役員報酬はいくらが得かを考える際は、高くする場合と低くする場合のメリット・デメリットを比較することが重要です。どちらが正解というより、自社の状況に合わせてバランスを取る必要があります。

役員報酬を高くするメリット

役員報酬を高くする最大のメリットは、会社の利益を圧縮しやすいことです。会社に利益が大きく出ている場合、役員報酬を適切に設定することで法人税の負担を調整できます。

また、役員本人の手取りを増やしやすい点もメリットです。生活費を安定して確保できるため、会社から個人的に資金を借りる必要が少なくなります。住宅ローンや個人の借入審査では、役員本人の収入が見られることもあるため、個人の信用面で役員報酬が重要になる場合もあります。

ただし、役員報酬を高くすると、所得税・住民税・社会保険料の負担も増えます。会社負担の社会保険料も増えるため、会社と個人の合算で見たときに本当に得かを確認しなければなりません。

役員報酬を低くするメリット

役員報酬を低くするメリットは、個人側の税金や社会保険料を抑えやすいことです。創業初期や資金繰りが不安定な会社では、会社に資金を残すために役員報酬を低めに設定することがあります。

また、会社の現預金を厚く残せるため、急な支出や売上減少に備えやすくなります。特に創業1期目は、売上予測が外れることも多いため、最初から高額な役員報酬を設定するより、会社資金を優先した方が安全なケースもあります。

役員報酬はいくらが得かに関する注意点

税理士_依頼_おすすめの注意点

ただし、役員報酬を低くしすぎると、役員本人の生活費が不足します。さらに、会社に利益が残りすぎると法人税負担が増えます。役員報酬はいくらが得かを考えるうえで、低ければ低いほど得という考え方は危険です。

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高すぎても低すぎても問題がある

役員報酬はいくらが得かを考えるときは、高すぎるリスクと低すぎるリスクの両方を見る必要があります。

高すぎる役員報酬は、社会保険料や個人税の負担を増やし、会社資金を減らします。また、会社の規模や職務内容に対して不相当に高い場合、税務上の問題になる可能性もあります。

一方で、低すぎる役員報酬は、生活費不足、会社からの私的な資金引き出し、融資審査での不安材料につながる場合があります。会社に利益が残ることで法人税も増えやすくなります。

役員報酬を決めるときの注意点

役員報酬はいくらが得かを考える際は、金額だけでなく、決め方にも注意が必要です。役員報酬は会社の税務に直結するため、適当に決めると後から損金算入や資金繰りで問題が起きる可能性があります。

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役員報酬は原則として期中に自由に変更しにくい

役員報酬は、従業員給与のように柔軟に増減できるものではありません。税務上、定期同額給与として損金算入するには、原則として毎月同額で支給する必要があります。

そのため、期末に利益が出そうだから役員報酬を増やす、資金繰りが厳しいから急に減らすといった対応は注意が必要です。一定の要件を満たす改定はありますが、利益調整のための変更と見られると、損金算入に影響する可能性があります。

IDEMAE編集部

役員報酬はいくらが得かを考えるなら、決算直前ではなく、事業年度開始時点で設計することが重要です。

特に創業初年度は、設立時から早めに役員報酬を検討しておく必要があります。

役員報酬を決めるには議事録や社内手続きも重要

役員報酬は、会社の内部手続きとしても適切に決める必要があります。株式会社であれば株主総会や取締役会、合同会社であれば社員の同意など、会社形態に応じた手続きを確認する必要があります。

役員報酬の金額には、税務上の合理性だけでなく、会社として正式に決定した根拠が必要です。後から説明できる状態にしておくことが、税務リスクを避けるうえで大切です。

高すぎる役員報酬は税務上否認される可能性がある

役員報酬はいくらが得かを考えるとき、法人税を減らしたいからといって、極端に高い金額を設定するのは危険です。役員報酬のうち、不相当に高額な部分は損金算入できない可能性があります。

役員報酬が高すぎるかどうかは、会社の収益、役員の職務内容、同業他社の水準、従業員給与とのバランスなどを総合的に見て判断されます。

役員報酬はいくらが得かに関するポイント!

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たとえば、利益規模が小さい会社で役員報酬だけが極端に高い場合、合理性を説明しにくくなる可能性があります。

役員報酬はいくらが得かを考える場合、節税効果だけでなく、金額の妥当性も重要です。税務上説明できる金額であることが、長期的には得につながります。

役員報酬を0円にする場合も慎重に判断する

創業初期には、役員報酬を0円にして会社に資金を残したいと考える人もいます。確かに、役員報酬を0円にすれば、役員個人の所得税や社会保険料の負担を抑えられる場合があります。

役員報酬はいくらが得かを考えるうえで、0円は選択肢の一つではありますが、安易に選ぶべきではありません。会社資金を守ることと、代表者の生活を安定させることの両方を考える必要があります。

創業1期目・法人成りで役員報酬はいくらが得か

創業1期目や法人成り直後は、役員報酬はいくらが得かを特に慎重に考える必要があります。なぜなら、売上や利益の予測が外れやすく、役員報酬の設定ミスが資金繰りに直結しやすいからです。

創業1期目は利益を楽観的に見積もりすぎない

創業1期目は、売上が想定通りに伸びるとは限りません。開業直後は、広告費、外注費、備品購入、システム費用、士業報酬などの初期費用がかかることもあります。そのため、役員報酬を高めに設定すると、会社資金が早い段階で不足する可能性があります。

役員報酬はいくらが得かを考える際、創業1期目は節税よりも資金繰りを優先するのが基本です。会社に一定の資金を残しながら、役員本人の生活に必要な手取りを確保する金額を探す必要があります。

IDEMAE編集部

売上見込みが不安定な場合は、無理に高い役員報酬を設定するのではなく、生活費を基準に現実的な金額を決める方が安全です。

法人成りでは個人事業時代の所得と比較する

個人事業主から法人成りする場合は、個人事業時代の所得と法人化後の役員報酬を比較する必要があります。個人事業主のままなら事業所得として課税されますが、法人化すると会社利益と役員報酬に分かれます。

法人成りでは、役員報酬をいくらにするかによって、法人化のメリットが大きく変わります。売上が増えたから法人化するだけでなく、役員報酬をどう設計するかまで考えることが重要です。

家族役員がいる場合は報酬配分も検討する

家族が会社の役員や従業員として実際に働いている場合、報酬配分も検討材料になります。代表者一人に役員報酬を集中させるより、実態に応じて家族へ報酬を分散した方が、税負担を調整しやすいケースがあります。

役員報酬はいくらが得かを考えるとき、家族役員がいる場合は、代表者単独の報酬だけでなく、世帯全体の手取りと会社の負担を見て判断するとよいでしょう。

役員報酬はいくらが得かに関するQ&A

役員報酬はいくらが得かを検討する人がよく抱く質問を最後にまとめました。役員報酬を設定するときの参考にしてみてください。

Q. 役員報酬はいくらがベストですか?

役員報酬はいくらがベストかは、会社の利益、役員本人の生活費、社会保険料、法人税、所得税、住民税、会社に残したい資金によって変わります。固定の正解はありません。一般的には、役員本人の生活費を確保しつつ、会社に運転資金を残し、法人税と個人負担のバランスが取れる金額が適正です。役員報酬はいくらが得かを正確に判断するには、複数の金額でシミュレーションする必要があります。

Q. 役員報酬は月額90万円以下が得ですか?

月額90万円以下は、役員報酬はいくらが得かを考えるうえで一つの目安になります。ただし、すべての会社にとって月額90万円が得になるわけではありません。会社の利益が少ない場合は高すぎる可能性があり、利益が大きい場合は別の設計が必要になることもあります。

役員報酬はいくらが得かに関するポイント!

税理士_依頼_おすすめのポイント

月額90万円という金額だけで判断せず、法人税、所得税、住民税、社会保険料、会社資金を比較して決めることが大切です。

Q. 役員報酬は年収900万円以下にした方がいいですか?

年収900万円以下は、所得税や手取りを考えるうえで意識されやすいラインです。しかし、役員報酬はいくらが得かは年収900万円だけで決まりません。会社の利益が大きい場合、役員報酬を抑えすぎると会社に利益が残り、法人税負担が増えることがあります。反対に、利益が少ない会社で年収900万円にすると、資金繰りが苦しくなる可能性があります。年収900万円は目安として使い、自社の数字で判断しましょう。

Q. 創業1期目の役員報酬はいくらにすべきですか?

創業1期目の役員報酬は、利益予測を控えめに見て決めるのが基本です。

創業1期目は、節税よりも資金繰りと生活費のバランスを重視し、必要な手取りから逆算して決めるとよいでしょう。

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Q. 役員報酬を0円にすると得ですか?

役員報酬を0円にすると、個人側の所得税や社会保険料を抑えられる場合があります。しかし、役員報酬0円が常に得とは限りません。生活費の確保、会社からの資金引き出し、融資審査、社会保険の取り扱いなどを確認する必要があります。

Q. 役員報酬は途中で変更できますか?

役員報酬は、原則として期中に自由に変更しにくいものです。税務上、定期同額給与として損金算入するには、一定期間ごとに同額で支給することが重要です。利益が出そうだから途中で増やす、資金繰りが厳しいから急に減らすといった変更は、損金算入に影響する可能性があります。役員報酬はいくらが得かは、事業年度の開始時点で慎重に決めることが大切です。

Q. 役員報酬を高くすれば節税になりますか?

役員報酬を高くすると会社の利益が減り、法人税の負担を抑えやすくなります。

IDEMAE編集部

しかし、役員個人の所得税・住民税・社会保険料は増えやすくなります。

また、会社負担の社会保険料も増えるため、会社と個人の合算で見ると得にならない場合もあります。役員報酬はいくらが得かを考えるときは、法人税だけでなく、個人負担と会社資金も含めて判断しましょう。

まとめ|役員報酬はいくらが得かはシミュレーションで決める

役員報酬はいくらが得かに、すべての会社に共通する正解はありません。役員報酬を高くすれば法人税は下がりやすくなりますが、役員本人の所得税・住民税・社会保険料は増えます。反対に、役員報酬を低くすれば個人負担は抑えやすくなりますが、生活費が不足したり、会社に利益が残りすぎて法人税が増えたりする可能性があります。

そのため、役員報酬はいくらが得かを考えるときは、税金だけで判断しないことが重要です。会社に残す資金、役員本人の手取り、社会保険料、融資への影響、創業期の資金繰りまで含めて比較する必要があります。

特に、月額90万円や年収900万円といった目安は参考になりますが、絶対的な正解ではありません。会社利益が少ない場合は高すぎることもあり、利益が大きい場合は別の設計が必要になることもあります。

役員報酬の最適額を決めるには、まず役員本人に必要な生活費を確認し、次に会社に残したい資金を決め、複数の報酬パターンで税金・社会保険料・手取りを比較することが大切です。さらに、融資を受ける予定がある場合は、会社の利益や資金繰りの見え方も考える必要があります。

役員報酬はいくらが得かで迷った場合は、自己判断だけで決めず、会社の利益予測や資金繰りをもとにシミュレーションすることをおすすめします。役員報酬は一度決めると期中に自由に変更しにくいため、事業年度の開始前や会社設立時点で、税理士などの専門家に相談しながら決めると安心です。

役員報酬はいくらが得かに関するおすすめ記事:【役員報酬はいくらが1番お得?】節税面からおすすめは90万まで、上限は180万になる理由を解説

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