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会社設立は登記で終わりじゃない!設立後の手続きの流れについて解説

更新日:2026.01.16

会社設立の手続きは法務局への登記申請だけで終わりではありません。
新しく会社の設立を行った際は、登記申請を終えた後にも会社として必要な手続きがあります。
この記事では、会社設立をする際の登記申請後に必要な手続きについて解説していきます。これから会社設立を検討している方は、登記申請を行う前にもチェックしておくことをおすすめします。
会社設立手続きの流れについて把握しておきたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事「会社設立の流れとは?株式会社設立の手続きや必要書類を解説!

会社設立後に届出が必要なのは大きく分けて6つ

会社設立の際に行う「登記申請」は、新しく設立を行う際の会社の登録を行うための手続きです。会社として今後経営を行っていくためには、税務署や年金事務所等への届出などの手続きが必要となります。
会社設立後に届出が必要なのは、大きく分けて以下の7つの提出先です。

  • 1. 税務署
  • 2. 都道府県税事務所
  • 3. 市町村役場
  • 4. 年金事務所
  • 5. 労働基準監督署
  • 6. ハローワーク

会社設立後(登記申請後)に必要な書類

                                   

提出先提出書類提出期限添付書類
税務署




法人設立届出書会社設立から2ヶ月以内・定款の写し
青色申告の承認申請書会社設立から3ヶ月以内(または事業年度終了日のいずれか早い方の前日)
給与支払事務所等の開設届出書会社設立から1ヶ月以内
源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書なし
都道府県税事務所法人設立届出書都道府県によって異なる・定款の写し
・登記事項証明書
市町村法人設立届出書市町村によって異なる・定款の写し
・登記事項証明書
年金事務所




健康保険・厚生年金保険新規適用届会社設立から5日以内・登記簿謄本(90日以内に交付された原本)
・法人番号指定通知書のコピー
健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届従業員の入社日から5日以内原則必要なし
健康保険被扶養者(異動)届従業員の入社から5日以内・戸籍謄本や住民票の写し
・収入を証明するための書類
労働基準監督署


労働保険 保険関係成立届従業員の入社の翌日から10日以内・登記簿謄本
労働保険概算保険料申告書従業員の入社から50日以内
就業規則(変更)届従業員が10人を超えたら速やかに・労働者の意見書
・就業規則
適用事業所報告書従業員の入社から速やかに
ハローワーク

雇用保険適用事業所設置届従業員の入社の翌日から10日以内・登記事項証明書
・雇用契約書
・労働保険 保険関係成立届の事業主控え
雇用保険被保険者資格取得届従業員の入社の翌日から10日以内

税務署への提出書類・提出期限

まずは、会社設立後に必要となる税務署への手続きと書類について解説していきます。
税務署へは以下の書類の提出が必要です。

  • 法人設立届出書
  • 青色申告の承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設届出書
  • 源泉徴収税の納期の特例に承認に関する申請書

法人設立届出書

法人設立届出書は、税務署へ法人を設立(会社設立)した旨を通知する書類です。
法人設立届出書には、会社の住所や法人番号、事業の目的などの記載を行います。
提出を行う書類は、こちらのページ(法人等の設立の届出|国税庁)からダウンロードすることができます。

青色申告の承認申請書

会社設立後、青色申告の承認を受けたい場合には、青色申告の承認申請書の提出が必要です。
必要書類のダウンロードや青色申告のメリットなどは、以下のページが参考になるかと思います。
参考記事:「青色申告の承認申請書|国税庁

給与支払事務所等の開設届出書

給与支払事務所等の開設届出書は、給与(役員報酬を含む)を支払う事業者として登録を行うための書類です。
記入する書類のダウンロードは、こちらのページ(給与支払事務所等の開設届出書|国税庁)から可能です。

源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書

会社で従業員の雇用をしている場合、源泉所得税(給与から天引きをし、従業員に代わって納付する所得税)を会社として支払う必要があります。
この源泉所得税は、原則徴収した(天引きした)翌月の10日までに納付しなければならないと決まっています。
この書類を提出することで、源泉所得税の納付を「毎月」から「年に2回」へと変更することができます。

常時10人以上の従業員を雇用している会社は対象外となりますが、10人未満であれば申請を行うことが可能です。
納期の特例を受けない場合に所得税の納付作業は毎月発生するため、手続きに時間が取られてしまう可能性があります。
会社設立後に発生する事務作業を減らすためにも、申請可能な方は提出をしておくとよいでしょう。
こちらのページ(源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請|国税庁)から提出する書類のダウロードが可能です。

以上の4つの書類が、会社設立後に税務署へ提出が必要な書類です。
すべての書類の提出が必須ではありませんが、会社設立後の事務手続きの軽減に繋がるものもあるので、すべての書類を提出することをおすすめします。
手続きを進めるにあたっては会社設立後の税務署への手続きについてさらに詳しい内容を解説している記事なども参考になるかと思います。

また、以下の関連記事では、会社設立後に行うべき税務署や自治体への税務手続きについて、さらに詳しく解説しています。より詳しく知りたい方は、あわせてご覧ください。
関連記事:「会社設立後に行う必要のある、税務手続きについて詳しく解説します

各都道府県税事務所・市町村役場への届出書類・提出期限

次に、会社設立後に必要となる都道府県税事務所と市町村役場への手続きについて解説します。
都道府県税事務所や市町村役場へは、「法人住民税」や「法人事業税」のために手続きが必要となります。
各都道府県税事務所と市町村役場には、それぞれ「法人設立届出書」という書類の提出を行います。同じ名前ではありますが、税務署へ提出した書類とは異なります。また、各都道府県や市町村によっても書類の名前が少し異なる場合があるので注意しておきましょう。

また、東京都で会社設立を行う際に、会社の住所が東京都23区内の場合は市町村への「法人設立届出書」の提出は不要となります。
「法人設立届出書」は都道府県や市町村ごとにフォーマットが異なります。
「〇〇県 法人設立届」「〇〇市 法人設立届」などで検索すると、提出する書類をダウンロードすることができます。
手続きを進めるにあたっては、会社設立後に都道府県税事務所や市町村役場への手続きを詳細に解説している記事などが参考になるかと思います。

年金事務所への届出書類・提出期限

年金事務所へは、健康保険や厚生年金保険といった従業員の保険に関する手続きを行います。従業員を雇っておらず自分1人だけの会社だとしても、年金事務所への手続き(健康保険・厚生年金の手続き)は基本的に必要となりますので、必要書類の準備を行いましょう。
ここでは手続きや書類の解説を紹介しますが、なぜ社会保険に関して会社設立後に手続きが必要かについて解説している記事社会保険の加入義務と条件について解説している記事も参考になるかと思います。

健康保険・厚生年金保険 新規適用届

健康保険・厚生年金保険 新規適用届を提出することで、事業者(会社)が健康保険や厚生年金保険に加入することになります。

健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届

上記の新規適用届が、会社として保険に適用されたことを申請する書類に対して、被保険者資格取得届は各従業員に紐づいた書類となります。なので会社設立の際だけでなく、今後新たに従業員を雇用する際にも、基本的にはこの書類の提出が必要となります。

添付資料が必要になる場合

健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届を提出する際には、基本的に添付資料は必要ありませんが、以下に該当する場合だけ添付資料が必要となります。当てはまる方は、添付資料の準備も忘れないようにしましょう。
60歳以上の方が、退職後1日の間もなく再雇用された場合
国民健康保険組合に引き続き加入して、一定の要件に該当する場合等
上記に当てはまる場合、就業規則や雇用契約書などの書類が必要となります。詳しくはこちらのページ(添付書類が必要となる場合|日本年金機構)からご確認ください。

健康保険被扶養者(異動)届

この書類も被保険者資格取得届と同様に各従業員に紐づく書類で、雇用する従業員や役員に被扶養者がいる場合に提出が必要となります。
健康保険被扶養者(異動)届を提出する際は、原則「続柄」と「収入要件」を確認するために、戸籍謄本や住民票の写し、収入を証明するための書類が必要となります。

添付資料が追加で必要になる場合

以下の条件に該当する場合は、上記の書類に加えて添付資料が必要となります。

  • ・被扶養者と別居している被扶養者がいる場合
  • ・被保険者と内縁関係の被扶養者がいる場合

上記に当てはまる場合は、仕送りの金額が証明できる書類や内縁関係を確認できる書類の添付が必要となります。詳しくは、こちらのページ(従業員が家族を被扶養者にする時|日本年金機構)にてご確認ください。

年金事務所へ提出が必要な書類は、以下のページからまとめてダウンロードすることが可能です。
健康保険・厚生年金保険 新規加入に必要な書類一覧|日本年金機構

会社設立後に行うべき社会保険に関する手続きについては、こちらの記事(会社設立後に行う必要のある、社会保険に関する手続きと必要書類について解説)でも解説されています。
会社設立後の社会保険関係の手続きについて詳しく知りたい方は、参考にしてください。

労働基準監督署に提出が必要な書類

会社設立後に必要となる労働基準監督署への手続きについて解説します。
労働基準監督署へは、労災保険の手続きを行うために書類の提出が必要となります。
従業員(労働者)を雇用していない場合は手続きを行う必要はありませんが、1人でも従業員を雇用している場合は必ず提出が必要となります。

労働基準監督署へは、以下の提出が必要です。

  • ・労働保険 保険関係成立届
  • ・労働保険 概算保険料申告書
  • ・就業規則(変更)届
  • ・適用事業報告書

それぞれの書類について、詳しく解説していきます。

労働保険 保険関係成立届

労働保険 保険関係成立届は、労働保険が適用(成立)した場合(労働保険の対象となる従業員をはじめて雇った際)に提出が必要となります。
雇用保険の加入条件については、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事「雇用保険の加入条件や手続きのやり方を解説


記入用紙は専用の複写式用紙なので、インターネットでダウンロードを行うことはできません。管轄の労働基準監督署から取り寄せを行いましょう。
労働保険 保険関係成立届を提出すると、「労働保険成立届の事業主控え」が返送されます。この控えはハローワークに提出する必要があるため大切に保管しておきましょう。

労働保険 概算保険料申告書

労働保険 概算保険料申告書とは、労働保険の適用事業者となった年度の労働保険料を申告するための書類です。雇用した従業員へ支払う給料から、保険料の概算を出すことができるため、申告書とあわせて保険料の納付も行いましょう。
こちらの書類も「保険関係成立届」と同様に、労働基準監督署から取り寄せることができます。

就業規則(変更)届

会社設立を行った段階で、従業員が10名以上いる場合は就業規則の作成および、「就業規則(変更)届」の提出が必要です。
就業規則を作成する際は、以下の記事を参考にしながら進めていきましょう。
参考記事:「就業規則作成の9つのポイント|厚生労働省

適用事業報告書

適用事業報告書とは、労働基準法の適用事業になったことを労働基準監督署へ報告するための書類です。記入内容は難しくないので、書類をダウンロードして記入を進めて提出しましょう。
「就業規則(変更)届」と「適用事業報告書」の書類は、以下のページから様式や記載例をダウンロードすることが可能です。
労働基準法等関係書類のダウンロードページ|厚生労働省

ハローワークに提出が必要な書類

会社設立後に必要となるハローワークへの手続きについて解説します。
ハローワークへは、雇用保険の手続きを進めるために書類の提出を行います。
労働基準監督署へ行う手続きと同様に、従業員(労働者)を雇用する場合に手続きが必要となります。

ハローワークへは、以下の書類の提出を行います。

  • ・雇用保険 適用事業所設置届
  • ・雇用保険 被保険者資格取得届

健康保険と同様に、会社としての届出と従業員に紐づく届出をそれぞれ行う必要があります。それぞれの書類について詳しく見ていきましょう。

雇用保険 適用事業所設置届

雇用保険 適用事業所設置届は、会社として雇用保険の適用事業所となったことを示すためにハローワークへ提出を行います。

雇用保険 被保険者資格取得届

雇用保険 被保険者資格取得届は、従業員に紐づく書類となるため、基本的には従業員を雇うたびに必要となる書類です。会社設立を行う場合には、会社設立時にいる従業員分の「被保険者資格取得届」の提出が必要です。

上記2つの書類は、ハローワークの公式サイトよりダウンロードすることが可能です。それぞれ以下のページからダウンロードしてください。
雇用保険 適用事業所設置届|ハローワーク
雇用保険 被保険者資格取得届|ハローワーク

会社設立後の労災保険や雇用保険については、こちらの記事(会社設立後に行う労働保険の手続きの流れや必要書類について解説します)でも詳しく解説しています。会社設立後の労働保険の手続きについて気になる方は、ぜひ参考にしてください。

法人口座を開設する

最後に会社としての銀行口座を開設しましょう。
個人の銀行口座で取引を行っても直ちに問題となるわけではありませんが、
銀行からの融資を受ける際や会社として信用を得るためにも、法人口座は開設しておくことをおすすめします。
開設する法人口座などで悩んでいる方は以下の動画も参考になるかと思います。

まとめ

この記事では、会社設立後に必要な手続きの流れについて解説しました。冒頭でもお伝えした通り、法務局への「登記申請」を終えただけでは会社設立に必要な手続きは完了しません。
法務局で登記申請を行った後は、この記事でご紹介した手続きを行っていきましょう。行わなければならない手続きが多いので、漏れがないように1つ1つの手続きを丁寧に行っていきましょう。

会社設立を行う際に知っておきたい情報については、以下の記事でそれぞれ解説しております。これから会社設立を行う方は、以下の記事を参考にしてください。

参考記事
会社設立にかかる費用は?株式会社と合同会社の場合にかかる費用を解説
会社設立は自分でできる?会社設立を自分で行う手続きや必要書類を解説します
会社設立時に提出が必要な書類について詳しく解説します

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