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法人の本店移転登記にかかる費用(登録免許税)について解説

公開日:2024.01.06

更新日:2024.01.30

法人の本店移転(住所変更)を行なう際には、本店移転登記手続きが必要になりますが、本店移転登記を行なう際には様々な費用がかかります。

この記事では、法人が本店移転登記を行う際に発生する費用について、必ず発生する「登録免許税」を中心に解説していきます。

 

また、自分で本店移転登記を行う場合や専門家に本店移転登記を依頼する場合、状況によっては追加でかかってしまう費用についても解説していきます。

これから本店移転登記を控えている方や、本店移転登記を自分で行うか迷っている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

本店移転とは?

法人の本店移転登記にかかる費用について解説する前に、まずはそもそもの本店移転がどのようなものか簡単に解説していきます。

 

本店移転とは、会社の引っ越しなどに伴って、登記簿に記載されている「本店所在地」を変更することを指します。会社の住所である本店所在地は法的な場所で、どの会社も必ず登記されています

 

個人で引っ越しをした際に住民票の変更などを行うように、会社住所を変更(本店移転)をする場合にも「本店移転登記」という手続きが必要ということを覚えておきましょう。

 

本店移転登記の概要や手続きの流れについては、以下の記事でも解説しているので、本店移転登記についてより詳しく知りたい方は、あわせて参考にしてください。

 

関連記事

法人の本店移転登記とは?本店移転登記の概要や手続きの流れについて

本店移転を行なった場合には必ず本店移転登記を行わなければならない

前述の通り、会社の住所を変更する(本店移転を行う)場合には、必ず「本店移転登記」を行わなければなりません。本店移転登記を行わなければならないことは会社法でも定められており、登記事項に変更が生じた(本店所在地が変更した)時から、2週間以内に本店移転登記を行う必要があります。

 

本店移転を行ったのにも関わらず、本店移転登記を行わずに放置(登記懈怠と呼びます)をしていると、会社の代表者個人に対して100万円以下の過料が科される場合があります。本店移転を行う際には、必ず本店移転登記の手続きを行う必要があることは把握しておきましょう。(参考記事:登記懈怠とは?登記義務を怠ると過料が科される場合があります

本店移転登記手続きにかかる費用

では、実際に本店移転登記の手続きを行う際に発生する費用(登録免許税など)について解説していきます。

本店移転を行なう際には、管轄内の本店移転か管轄外の本店移転の2つがあります。それぞれの本店移転によって、本店移転登記手続きにかかる費用が異なるので注意してください。

 

本店移転の違いについては、こちらの記事(管轄内の本店移転と管轄外の本店移転の違いについて詳しく解説)で解説しているので、あわせて参考にしてください。

 

では、本店移転登記手続きを行なう際にかかる費用について

 
  • 本店移転登記手続きを自分で行う場合にかかる費用
  • 本店移転登記手続きを司法書士に依頼する場合にかかる費用
  • 本店移転の状況によっては追加でかかる費用
 

に分けて解説していきます。

本店移転登記手続きを自分でやる場合でもかかる費用

まずは、本店移転登記手続きを自分で行う場合にかかる費用について解説していきます。ここで解説するのが、本店移転登記手続きを行う際に最低限かかる費用となります。

本店移転登記の登録免許税

本店移転に限らず、登記手続きを行なう際には「登録免許税」という税金を支払う必要があります。こちらのページ(登録免許税の税額表|国税庁)でもまとめられていますが、登記手続きを行なう際に支払う登録免許税は申請する登記事項によっても金額が異なります

 

本店移転登記の場合には、3万円の登録免許税を支払う必要があります。この3万円という金額は管轄内の本店移転登記の場合で、管轄外の本店移転登記の場合には、変更前後の法務局宛に登録免許税を支払う必要があるため6万円の登録免許税を支払う必要があります。

以下の記事でも解説されていますが、都道府県をまたぐ場合には管轄外の本店移転登記であることは分かりやすいですが、東京都内でも区が変わることで管轄外の本店移転となる場合がある(登録免許税が6万円かかる場合がある)ことは把握しておきましょう。

参考記事:「本店移転登記にかかる費用について解説します

本店移転登記にかかる実費

本店移転登記の申請手続きを行なう際には、前述の登録免許税だけでなく、各種書類の取得費用や郵送で申請する場合には送料なども発生します。本店移転登記の際に発生する主な実費は以下の通りです。

 
・書類の郵送費
・登記簿謄本の取得費用(1通あたり、480円〜600円)
・印鑑証明書の取得費用(1通あたり、390円〜450円)
 

書類の取得費用については、オンライン申請で行う方が費用が抑えられる場合が多いので、取得をする際にはオンライン申請を行うことをおすすめします。

 

登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の取得方法や、印鑑証明書の発行に必要な「印鑑届出書」という書類については、以下の記事でも解説しております。本店移転登記を行なう際には、取得方法についてもあわせて確認しておきましょう。

 

関連記事

本店移転登記に必要な登記簿謄本の取得手続きについて

本店移転登記で印鑑届出書が必要となるケースについて解説

 

特に、会社の登記事項が記載された登記簿謄本(履歴事項全部証明書)は、本店移転登記後にも必要な場面が多いので、取得費用がかかることは把握しておきましょう。

本店移転登記手続きを司法書士に依頼する場合にかかる費用

次に、本店移転登記手続きを司法書士に依頼する場合にかかる費用について解説していきます。

本店移転登記の手続きは、登記手続きの申請を代行できる「司法書士」と呼ばれる専門家に依頼することも可能です。司法書士に本店移転登記の手続きを依頼することで、必要書類の作成や申請まで行ってもらえるので、本店移転登記を行う時間がない方や煩雑な手続きが面倒くさい方は検討しても良いでしょう。

 

金額は担当する司法書士によっても異なりますが、本店移転登記手続きを司法書士に依頼する場合の相場は3万円〜5万円くらいです。管轄内の本店移転か管轄外の本店移転かによって金額を分けている場合もあるので以下のページも参考にしてみてください。

 
本店移転登記手続きの司法書士への報酬相場
              
管轄内の本店移転の場合 25,000円〜40,000円
管轄外の本店移転の場合 35,000円〜50,000円

参考記事

株式会社の本店移転登記の費用について

本店移転登記手続きの費用(実費・司法書士報酬)について

本店移転登記にかかる費用について

 

本店移転登記手続きを行なう際には、司法書士に依頼せずとも自分で行うことも可能です。本店移転登記を自分で行うか迷っている方は、以下の記事も参考にしてみてください。

 

参考記事:「本店移転登記を自分で行うメリットとデメリット、費用について解説

状況によって追加でかかる費用

本店移転登記を行う際には、上記で解説した以外にも追加で費用が発生する場合があることも事前に把握しておきましょう。

代表の住所を本店所在地としている場合

本店所在地(会社住所)が登記事項の1つであると解説しましたが、代表取締役個人の住所も登記事項であるため、代表取締役の住所変更もあわせて行う場合には追加で費用が発生します。代表取締役個人の住所の変更登記がある場合には、1万円の登録免許税が発生(資本金が1億円以上の場合は3万円)するため、本店移転登記の登録免許税は最大で7万円の費用がかかります。

 

参考記事:「本店移転登記にかかる費用は?必ず支払う登録免許税について

議事録作成にかかる費用

本店移転登記手続きを行う際には、株主総会議事録や取締役会議事録などの提出が必要な場合があります。難しい書類ではないため、基本的には自社で作成するのが望ましいですが、司法書士へ依頼することも可能です。その際は、別途議事録作成の費用がかかることは把握しておきましょう。

本店移転登記手続きのやり方

本店移転登記にかかる費用を把握できたところで、最後に実際に本店移転登記を行う際の手続きの流れについて解説していきます。自分で本店移転登記をやろうと思っている方はもちろん、司法書士に本店移転登記を依頼しようと思っている方も、本店移転登記の全体の流れを把握しておきましょう。

 

ここでは「株式会社」の本店移転登記手続きの流れを解説しますが、合同会社の方はこちらの記事(合同会社の本店移転登記手続きの流れとやり方について解説)をご覧ください。

 

本店移転登記手続きは、以下の流れで進めていきます。

 
  1. 定款の確認
  2. 株主総会の開催
  3. 取締役会の開催
  4. 本店移転登記の書類作成
  5. 本店移転登記申請手続き
 

本店移転登記手続きの流れで、それぞれやるべきことを解説していきます。

本店移転登記手続きのステップ① 定款の確認

本店移転登記手続きを行なう際は、まず定款の確認を行いましょう。定款を確認する際には、会社の本店所在地が定款内でどのように記載されているかを確認します。

 

定款へ本店所在地を記載する際には、「最小行政区画まで記載する方法」もしくは「番地まで記載する方法」のどちらかで記載されています。

 

定款内で「当会社は、本店を東京都渋谷区に置く」のように書かれている場合には最小行政区画まで記載する方法で、「当会社は、本店を東京都渋谷区渋谷1−1−1に置く」のように書かれている場合には番地まで記載する方法で書かれています。

 

もし、前者の最小行政区画までの記載で、かつ最小行政区画内での本店移転であれば定款の変更は行う必要がないため、次のステップである「株主総会の開催」を行う必要はありません。(上記の記載例の、東京都渋谷区内で本店移転をする場合などです。)

本店移転登記手続きのステップ② 株主総会の開催

最小行政区画までの記載で、かつ最小行政区画内での本店移転以外であれば、定款の変更が発生するため、株主総会を開催する必要があります。

 

株主総会では、本店移転に伴って変更する定款の内容の決議を行います。開催した株主総会の内容は「株主総会議事録」にまとめて、本店移転登記申請の際に提出を行います。

本店移転登記手続きのステップ③ 取締役会の開催

本店移転を行う場合は、取締役会の開催を行います。取締役会非設置会社の場合は取締役会ではなく、取締役の決定を行う必要があります。本店移転登記の際には、「取締役会議事録」もしくは「取締役決定書」を提出します。

本店移転登記手続きのステップ④ 本店移転登記の書類作成

必要に応じた株主総会や取締役会を行った後には、実際に本店移転登記手続きに必要な書類を作成していきます。

管轄外の本店移転の場合には、「本店移転登記申請書」の書類などは2枚(旧管轄宛と新管轄宛)作成する必要があることに注意してください。

 

本店移転登記の申請手続きの際に作成する書類の書き方については、以下の記事でも詳しく解説しています。提出する書類の記載例とあわせて解説しているので、本店移転登記に必要な書類作成を行う際には、ぜひ参考にしてください。

 

関連記事

本店移転登記の申請手続きで必要な書類の書き方を分かりやすく解説

本店移転登記手続きのステップ⑤ 本店移転登記申請手続き

本店移転登記に必要な書類の作成を終えたら、実際に本店移転登記申請の手続きを進めていきます。本店移転登記の手続きは法務局にて行います。管轄内・管轄外の本店移転に関わらず、すべての書類は移転前の法務局へ提出を行います。移転後の管轄の法務局へ書類を提出する必要はないので注意してください。

 

本店移転登記の際にやるべき手続きについては、以下の記事でも解説されています。こちらの記事では、管轄内の本店移転と管轄外の本店移転のそれぞれの流れが記載されているので、参考にしてください。

 

参考記事:「法人の本店移転登記の手続きの流れや必要書類を解説

 

また、こちらの記事(本店移転登記に費用はどれくらい?本店移転登記の注意点も解説)では本店移転登記の手続きを行う際の、注意点について解説されています。これから本店移転登記を行う方は、事前に目を通しておきましょう。

 

本店移転登記にかかる費用のまとめ

この記事では、法人が本店移転(住所変更)を行った際に必ず行う、本店移転登記の費用や手続きの流れについて解説を行いました。

本店移転登記の手続きを行なう際には、最低でも登録免許税や登記簿謄本の取得費用などが発生します。また、本店移転登記の手続きを司法書士に依頼する場合や代表取締役の住所もあわせて変更する場合には、追加で費用が発生します。

 

本店移転登記の手続きは多くの書類を準備する必要がありますが、司法書士に依頼するかどうかはそれぞれのメリットやデメリットを加味したうえで、決めていただければと思います。

 

本店移転を行った後には、本店移転登記後にも税金や保険などの様々な手続きを行う必要があります。本店移転登記後に必要な手続きについては、以下の記事で解説しているので参考にしてください。

 

参考記事

本店移転登記申請後に必要な税務署への手続きと提出書類について

本店移転登記後に行う、社会保険の手続きについて解説

本店移転登記に伴う、法人地方税の手続きについて解説します

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